全聯福利中心、大型商業施設「大全聯」2025年12月16日より本格展開-大潤發統合後初の新店「大全聯青埔店」高鐵桃園駅前のIKEAをモール化

台湾最大手食品スーパー「全聯實業股份有限公司(全聯實業/全聯福利中心/PX-MART)」(本社:台北市中山区)は、2025年7月に「大潤發流通事業股份有限公司(大潤發/RX-MART)」(本社:同上)を吸収合併し同年8月より新業態「大全聯(Mega PX-MART)」の運営を開始した。
同社は桃園市中壢区の台湾高鐵桃園駅前に大全聯新規出店1号店「大全聯青埔店」を2025年12月10日にプレオープン、12月16日にグランドオープンした。

旧大潤發系の大全聯(台南市)。

台湾最大手食品スーパー「全聯」

全聯實業股份有限公司(全聯實業)は1998年10月に半官半民の公務員生協「中華民国消費合作社全國聯合社」から68店舗を引継ぎ設立、2003年に台湾最大手のスーパーとなったのちも、日系スーパー「台湾善美的(サミット)」「台湾松青(台湾フレッセイ)」を傘下に収め、2019年には総店舗数1000店舗を突破。
オール日本スーパーマーケット協会(AJS)加盟による同協会PB商品「生活良好(くらし良好)」やH2Oリテイリングとの提携による「阪急ベーカリー」導入など、日系流通大手のノウハウを活かした店舗展開を行っている。

緩やかに全聯化進めていたハイパーマーケット「大潤發」

大潤發流通事業股份有限公司は1996年8月に紡績系流通グループ「潤泰集団」により設立、2001年月にはフランス流通大手「Auchan(オーシャン)」と資本業務提携を締結し、台湾及び中国でハイパーマーケット(大型総合スーパー/スーパーセンター)業態を核とする郊外型ショッピングモールの多店舗化を図った。

大潤發の店舗。

全聯實業は2022年7月に大潤發を115億NTドル(約460億円)を投じて買収する合意を締結し、大潤發と台湾同業ハイパーマーケット「大買家(SaveSafe)」による提携解消や全聯系電子マネー「PXPAY」導入といったシステム統合を推進、2025年7月に運営会社を吸収合併した。

全聯標準店でみられない店内製造品や大容量商品を訴求。

その後、2025年8月より旧大潤發系店舗を新屋号「大全聯」として新装開店。大潤發由来の営業施策や関連サービスの名称変更、直営部門集約による有力専門店(三井3Cなど)導入といった合理化を段階的に進めている。

大全聯のなかにある大潤發のなかにある大全聯。

大全聯初の新規出店は高鐵桃園駅前に

全聯實業は2025年12月に大全聯新設1号店「大全聯青埔店」を開店する。同店は2020年7月に開店した北欧系大型家具インテリア雑貨店「IKEA桃園店」低層階(地上1階及び地下1階)を全聯を核とする商業施設として全面刷新するもので、専門店としてドラッグストア「マツモトキヨシ/松本清」や眼鏡店「JINS」、回転寿司「スシロー」、カレーハウス「CoCo壱番屋」、和食店「手作厨房和民」、低価格カット店「QBHOUSE」など日系を含む専門店20店舗超も同時開店する。
今後も全聯實業による大全聯を核とする複合商業施設が増加するか、店舗展開の動向に注目が集まる。

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