大分県大分市に本社を置く百貨店「トキハ」は、完全子会社の総合スーパー「トキハインダストリー」の全株式を「イオン九州」(福岡県福岡市)に2026年1月末付ですべて譲渡する。
トキハインダストリー本店・あけのアクロスタウン。
トキハインダストリー、サイバー攻撃で被害受けていた
トキハインダストリーは1970年に東九州最大のニュータウン・住宅団地である明野団地のタウンセンターとして1号店を仮設店舗で開店。1971年には現在のあけのアクロスタウン本館が開業。同店は九州初の本格的郊外型ショッピングセンターだった。
現在は「トキハインダストリー」「アテオ」などの屋号で大分県各地に大型ショッピングセンター、総合スーパー、食品スーパー、百貨店の食品売場など合わせて23店舗を展開している。
トキハインダストリー中津店。食品スーパー+百貨店サロン。
2024年2月期の売上高は約316億円。
大分県では大きなシェアがある一方で、2025年3月にはサイバー攻撃を受けたことにより営業休止しており、影響は同年9月まで続くこととなった。
百貨店の食品館業態。
成城石井セレクション・ISETAN MITSUKOSHI THE FOODも扱う。
イオン九州が買収、双葉会など一部サービスは継続か
イオン九州は、2026年1月末付でトキハインダストリーを完全子会社化する。取得額は非公表。
なお、イオン九州などの発表によると、現時点ではトキハ双葉会(友の会)、ルッチャポイント、トキハ商品券などの取り扱いサービスはそのまま変わらずに継続するとしている。今後はマックスバリュのようにトップバリュをはじめとしたイオングループ商品の取り扱いや、営業時間の延長なども想定される。
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