長崎玉屋、2025年1月31日閉店-跡地にダイレックス新大工町ファンスクエア店、2025年3月末ごろ開店

長崎県長崎市のファンスクエア新大工町にある佐世保玉屋が運営する百貨店「長崎玉屋」(佐世保玉屋 長崎支店)が2025年1月31日に閉店した。
跡地には2025年3月末ごろスーパーマーケット「ダイレックス新大工町ファンスクエア店」が出店する。

ファンスクエア新大工町・ジョイフルサン入口。
(ジョイフルサン公式より)

佐世保玉屋の支店「長崎玉屋」半世紀の歴史に幕

百貨店「長崎玉屋」は佐世保玉屋の支店として1969年に開店。
建物は1階から7階で、店舗面積は11,129㎡。また、1階の食品売場に隣接するかたちで商店街「新大工町市場」が設けられていた。
新大工町市場は戦後復興のために1949年に完成した公設市場だったが、新大工町再開発により玉屋に内包される形になったという経緯があった。
長崎玉屋
長崎玉屋。地上7階・地下1階建ての大型店だった。

長崎玉屋は建物の老朽化により再開発計画が浮上。玉屋は2014年に再出店の方針を表したうえで閉店し、その後「新大工町市場」部分が数年かけて徐々に店舗移転・閉店。建物は2019年より解体された。
長崎玉屋の店舗跡地は複合高層ビル「ライオンズ新大工町タワー」となった。
建物は地上26階・地下1階建て、高さ98メートル(長崎市最高層のマンション)。そのうち1階から3階がショッピングセンター「ファンスクエア新大工町」、4階から26階は大京グループの分譲マンション「ライオンズ新大工町タワー」となっており、玉屋は2階で2022年11月に営業を再開した。

長崎玉屋、新装からわずか2年で閉店

長崎玉屋(佐世保玉屋 長崎支店)の店舗面積は約1,650㎡。コンセプトは「長崎の食と文化が織りなす美食生活」で、おもに食品を中心としたライフスタイル提案型の店舗となっていた。食品売場にはオーガニック食品などを扱う「ミュージアムフードストア」、生活者や勤務者に便利な弁当・総菜などを提供する「食のコンビニ」、韓国食材店「イエスマート」を開設。また、ラグジュアリーセレクト雑貨やオンワード樫山が運営する「KASHIYAMA」の売場も設けられたほか、喫茶コーナーとして「タリーズコーヒー長崎玉屋店」が出店していた。

長崎玉屋の館内。

ファンスクエア、スーパー2店舗体制に

長崎玉屋は2025年1月31日を以て閉店(一部売場は2月まで営業)、その後は「タリーズコーヒー長崎玉屋店」のみの営業となっており、そのほかの売場をダイレックスに貸すものとみられる。なお、ダイレックスは玉屋運営のスーパー「玉屋マルタマ住吉店」の跡地にも出店している。
ダイレックス新大工町ファンスクエア店」は2025年3月下旬ごろに営業を開始する予定だ。
玉屋の下層階には、食品スーパーマーケットの「ジョイフルサン新大工町ファンスクエア店」が出店している。
ダイレックスは雑貨やドラッグストア機能を強化しているといえども、館内にはスーパーマーケットが2店舗体制となるため、棲み分けることができるのかが注目される。

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