御坊本町商店街、紀州鉄道の車両を保存・活用へ-紀鉄は1月22日の事故で一時運休

和歌山県御坊市の「御坊本町商店街」は、廃車となった「紀州鉄道キハ603」(旧・大分交通キハ603)を保存・活用することを発表した。
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紀州鉄道キハ603(紀伊御坊駅)。

レトロな気動車として人気だったキハ603

紀州鉄道はJR御坊駅から西御坊駅までを結ぶ2.7kmの路線。短いながら1時間に1~2本の運行本数が確保されており、地元の足として親しまれている。
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現在の主力車両・KR301(元・信楽高原鐡道)。

キハ603は1960年に新潟鐵工所で製造されたディーゼル気動車。発注元の大分交通耶馬溪線(通称:耶鉄)で1975年9月の廃線まで活躍したあと、紀州鉄道に移籍。同時に移籍したキハ604とともに、主力車両として活躍していた。
近年はレトロな車両として人気を集めていたが、車両の老朽化と冷房が無かったこともあり新型車両導入に伴い2009年に営業休止、2012年に廃車されていた。
なお、同僚のキハ604はキハ603とともに紀州鉄道に移籍したものの、
引退後に部品取りとなって2010年に解体。キハ601、602は大分県中津市の「汽車ぽっぽ食堂」で保存されている。
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大分県中津市で保存されているキハ602。宿泊施設となっている。

キハ603、御坊本町商店街で保存-店舗設置も検討

地元紙・日高新報によると、車両を移設するのは御坊市本町三丁目の御坊本町商店街内。
本町商店街は紀州鉄道紀伊御坊駅前の商店街で、車内に店舗を設置することも検討しており、今後、活用方法についてのアンケート調査などを実施。その後、6~7月ごろに設置場所の整地、車両の移設などをおこない、年内にもグランドオープンさせたい考えという。
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御坊本町商店街。

紀鉄線、1月22日に脱線事故-一時運休へ

一方で、紀州鉄道では1月22日午前11時ごろ御坊-学問駅間で脱線事故が発生。客5人と運転士に怪我はなかった。
運輸安全委員会は鉄道事故調査官を紀州鉄道に派遣。紀州鉄道は原因が判明するまで運行を一時休止する予定だという。

追記:紀州鉄道では、このほかにレールバル「キテツ2」の運行終了に合わせ、同車両の譲渡先を募集することも発表した。
なお、紀州鉄道は1月29日現在運休したままとなっている。

外部リンク:紀州鉄道:鉄道事業について
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