青海に大型アリーナ、2025年夏開業-パレットタウン・Zepp Tokyoなど閉館へ

森ビルとトヨタグループの東和不動産などは、東京都江東区青海の複合施設「パレットタウン」を2022年度ごろまでに閉館し、2025年夏を目途に大型アリーナを中核施設とする新たな複合商業施設を開業させる。

パレットタウン。
左からメガウェブ、Zepp、レジャーランド(現チームラボ)。

「都市博」跡-再開発が決まっていたパレットタウン

パレットタウンは1999年に開業。もともとこの地は1996年に開催されることが決まっていた世界都市博覧会の予定地だったが、博覧会の開催に反対する青島幸男氏が都知事に当選したことにともない開会直前に中止となったため、空き地となっていた。
そのため、トヨタグループの東和不動産と森ビルが東京都から土地を借り受け建設したのがパレットタウンであった。敷地面積は79,295㎡。

中核施設のヴィーナスフォート。

パレットタウンはショッピングセンター(一部アウトレットモール)の「ヴィーナスフォート」を核に、トヨタの資料館「メガウェブ トヨタ シティ ショウケース」を核とした「メガウェブ」、ライブハウス「Zepp Tokyo」、アミューズメント施設「チームラボプラネッツ TOKYO」(ネオジオワールド・東京レジャーランド跡)、大観覧車などで構成される。
お台場という立地から数多くのドラマやアニメ作品の舞台となっており、近年は「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の舞台としても知られるほか、館内では多くのアーティスト・アイドルなどのイベントも行われるため、まれに「間違えて青梅に行く」出演者が現れることも恒例となっていた。

チームラボと大観覧車。

一方で、トヨタグループと森ビルは近い将来の大型再開発を見越して、借地権が切れる前の2008年に東京都から同地の土地を取得。当初、再開発は2013年ごろに完了するとされていたものの、リーマンショックなどの影響で延期されていた。
再開発に伴い、Zeppは代替施設として2012年に開業した三井不動産グループの複合商業施設「ダイバーシティ東京」に「Zepp DiverCity TOKYO」を開業、さらに2020年中には羽田空港近くに「Zepp Haneda」を開業させるなど、準備が進められていた。
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ダイバーシティ東京。

さらに、2020年3月には新たな大型アリーナ建設の具体案についても発表されていた。

1万人規模のアリーナに-Zeppなど2022年度迄に閉館

再開発後に建設される施設の核となる大型多目的アリーナの延床面積は約37,000 ㎡。
収容人員はスポーツで約10,000席、ライブなどイベント等では約 10,000〜13,000席とする計画となっている。

アリーナ完成予想図(東和不動産)。
2020年時点で名称は発表されていないが、イラストには「トヨタアリーナ」の看板が掲げられている。


アリーナ内観(東和不動産)。

さらに、アリーナにはヴィーナスフォートに変わる新たな商業施設も併設される計画だという。
今回の再開発にもトヨタグループが関わっており、同社の博物館機能の存続も予想される。

トヨタの資料館「メガウェブ トヨタ シティ ショウケース」。

再開発は2023年春ごろに着工し、2025年6月ごろの完成を見込む。
そのため、ヴィーナスフォートやZepp Tokyoなどは遅くとも2022年度中に閉店・閉館するとみられる。

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