大阪府大阪市中央区の大阪メトロ心斎橋駅近くにある改装中の百貨店「大丸心斎橋店(しんさいばしみせ)北館」に、核テナントとしてファッションビル「パルコ」、大手雑貨店「東急ハンズ」、イオンシネマの新業態「AEON cinema THEATUS」などが出店することが分かった。
心斎橋パルコ。
旧そごう本店、デザイン一新-大丸と連絡通路設置
大丸心斎橋店北館はそごう本店として1877年に開店。
現在の建物はそごう心斎橋本店として2005年に新築されたもので、2009年の閉店後は大丸が約379億円で取得し「大丸心斎橋本店北館」として利用されていた。建物は地下2階、地上14階建て。売場面積は40,780㎡だった。
そごう心斎橋本店。
大丸心斎橋店北館。
2019年9月の大丸心斎橋店本館増床完成に伴い北館は一旦閉館し、パルコを核として2021年春までのリニューアルオープンをめざして工事が進められている。その後、パルコは開業日を2020年秋に前倒しすることを発表していた。
新・大丸心斎橋店本館。
なお、かつて近隣にあった旧心斎橋パルコは建物の老朽化などにより2011年に閉店しており、建替え後はパルコの専門店ビル業態「心斎橋ゼロゲート」(H&Mが全床に出店)となっている。現在は大阪市にパルコは存在しておらず、9年ぶりの再出店となる。
大丸心斎橋本店とパルコとなる北館。
今回の北館リニューアルに際しては、建物の外装パネルを交換することでデザインを一新。
さらに、大丸本館と北館を結ぶ連絡通路が設けられる予定で、2019年11月には北館連絡通路の地階部分に「ロクシタン」「キールズ」「THREE」の3テナントが先行開業していた。
パルコを核にテナントとしてハンズ、エルメスなど出店
テナントは求人情報と店舗の看板によって判明したもの。
大丸心斎橋店北館の核テナントとして出店する「心斎橋パルコ」は、北館の地下2階から7階の大部分を占める。館内にはテナントとしてリラクゼーション「ラフィネ」の上級業態「グランラフィネ」などが出店する。
また、大手雑貨店「東急ハンズ」、イオンシネマの新業態シネコン「AEON cinema THEATUS」は高層階の核テナントになるとみられる。
「東急ハンズ心斎橋店」は、2020年9月6日に閉店する長堀筋の「ニチメン心斎橋ビル」にある旧店からの移転となる。
また「AEON cinema THEATUS」(シアタス心斎橋)は、シアタス業態としては西日本では初出店となる。シアタス1号店となったシアタス調布(東京都調布市)にはイオンシネマ独自の4ウェイ立体音響システムで構成する「ULTIRA」や、体感型アトラクションシアター「4DX」が導入されていることから、心斎橋もそれに準じた内容になると思われる。
ハンズは長堀筋から移転。
このほか、下層部分にはブランドショップ「エルメス心斎橋大丸店(仮)」が出店。エルメスは近隣にある「エルメス御堂筋店」を2020年8月31日で閉店させるとしており、事実上の店舗移転となる。
フロア構成イメージ(大丸)。
(追加情報があれば追記します)
8月17日追記:4階にパルコ運営のコミュニティ型ワーキングスペース「SkiiMa(スキーマ)」が出店する。
シェアオフィス形式で「フリーアドレスプラン(フルタイム)」月額25,000円、「固定デスクプラン(1名様用)」月額40,000円から、「バーチャルプラン(住所利用)」月額10,000円など。
追記:開業は11月。「東急ハンズ」が9階から11階に、「無印良品」が7階に出店する。
飲食街としては13階に「御堂筋ダイニング」10店、地下2階「心斎橋ネオン食堂街」25店が設けられる。
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