トライアル日向店、2020年4月12日閉店-アスティ日向、33年の歴史に幕【追記:8月営業再開】

宮崎県日向市の日向市駅前・上町商店街にあるスーパー「メガセンタートライアル日向店」が2020年4月12日に閉店する。
追記:2020年8月に営業を再開する。

メガセンタートライアル日向店。

大型ショッピングセンター・アスティ寿屋が前身

トライアル日向店は、大型ショッピングセンター「アスティ日向寿屋」として1987年10月に開店。店舗面積は8,380㎡。建物は6階建て、売場は1階から3階で、寿屋が所有していた。 

アスティ日向寿屋(撮影:日向市教委)。

開店前は地元・上町商店街などの出店反対運動が起き、出店推進派と商店街を二分する騒ぎとなった。そこで、寿屋は地元貢献を標榜し、1階には吹き抜けのイベントスペース「アスティプラザ」、休憩所などが、3階に文化教室とスポーツクラブ、シアター、児童図書館、多目的市民文化ホールなどが、6階にイベント広場が設置された。イベントスペースには芸能人が来店することもしばしばあったほか、地域の団体や児童作品の展覧会などの公共的催事もおこなわれていた。さらに書店、CD店、ファーストフード店、ファッション店など多くの専門店が入居。寿屋が運営する高級品店や外商も出店し、大きな賑わいを見せた。

飲食街「遊食パーク」・CD「AVクラブ」跡地。
(トライアル倉庫)

なお、将来的なペデストリアンデッキ設置などの際のためにテラスなども設置されたが、使われることはなかった。

日向市の中心商店街に立地する。

寿屋の経営破綻に伴い、2003年4月に開店した「スーパーセンタートライアル日向店」(のちにメガセンターに改装)は、トライアルが建物を購入するかたちで出店したもので、宮崎県北部唯一の大型ディスカウントストアであり、その後に日向市駅高架化に伴う街路整備がおこなわれたこともあり、中心商店街の核として広域的な集客があった。

店内にある吹き抜け。

一方で、ショッピングセンター時代と比較すると近年は店舗の老朽化が極めて著しく、旧寿屋時代に店舗が整備された商店街内(店舗近隣)の花壇や植え込みが荒れ果てており、商店街に剥落したタイルが落下したり客が投棄したゴミが散乱しているが処置がなされないなどといった意見も聞かれていた。
(取材:2010年~2012年・協力:日向市商工会議所)

店内のようす。

トライアル、6月に細島のイオン近くに出店

トライアルは日向市から一旦撤退するが、2020年6月にはイオン日向店近くの郊外エリア(細島地区)に「スーパーセンタートライアル日向日知屋店」として縮小移転オープンする予定となっている。
アスティの今後については4月時点では発表されていない。
建物はトライアルが所有していることから、入居者が現れない場合は解体されるものとみられ、日向市駅前に巨大な空き地が生まれることとなる。
追記:2020年8月に営業を再開する。

関連記事:MEGAドン・キホーテ延岡店、2017年11月28日開店-ドンキ、宮崎県北初出店
関連記事:アークス・バロー・リテールパートナーズ、「新日本スーパーマーケット同盟」と銘打つ戦略的な資本業務提携を締結-2018年12月25日に
関連記事:橘百貨店、ドン・キホーテが買収-2020年2月1日から同社の運営に

このエントリーをはてなブックマークに追加