カジュアル衣料大手「ジーンズメイト」の店舗整理が進んでいる。
同社が運営するアウトレット専門店「ワケあり本舗」が2017年12月の草加マルイ店閉店をもって全店閉鎖となったほか路面店の閉鎖も進めており、ショッピングセンターやファッションビルを中心とした「商業ビル内シフト」を強めている。
営業当時のワケあり本舗(写真はカトレヤプラザ伊勢佐木店)。
ライザップ傘下で経営改革、ワケあり本舗は”全店閉鎖”
ジーンズメイトは1960年に西脇被服本店としてジーンズの街として知られる倉敷市児島で創業。1978年にジーンズメイト1号店を出店させた。その後、東京都心で24時間営業をおこなうなどして知名度を大きく上げた。
ワケあり本舗はカジュアル衣料大手「ジーンズメイト」のアウトレット新業態として、ミーナ町田(町田市)とPAT稲毛(千葉市)に1号店を2010年10月オープン。同社が得意とするカジュアル衣料に加え、生活雑貨や化粧品、靴など幅広い商品を低価格で販売することで、最盛期には三大都市圏と福岡県のファッションビル、ショッピングセンターに20店舗以上展開するなど、ジーンズメイトに次ぐ主力業態として成長しつつあった。
ワケあり本舗として最後まで営業していた草加マルイ店。
現在はジーンズメイト草加マルイ店となった。
ジーンズメイトは2017年2月にライザップグループの連結子会社となっており、それ以降は「ジーンズメイト」「OUTDOOR PRODUCTS」の2ブランドに経営資源を集中すべく、店舗のスクラップ&ビルドを実施。
ワケあり本舗やジーンズメイト路面店は縮小傾向にあった。そして、2017年末を以てワケあり本舗は全店閉鎖・業態消滅するに至っており、残存する店舗はジーンズメイトへと転換された。
路面店の多くを閉店-ハピンズと提携で女性向け拡充も
ジーンズメイトはかつて「24時間営業」の店舗が多かったことでも知られるが、ライザップ傘下となって以降、24時間営業廃止、不採算店を閉鎖するなどの経営改革をおこなっている。
路面店の閉鎖を進めるジーンズメイト。
写真の草加店は旧ワケあり本舗草加マルイ店に統合された。
これに並行して、ファッションビルやショッピングセンターなど商業ビル内の店舗に経営資源を集中させる取り組みもおこなっており、路面店のジーンスメイトの閉鎖を進めている。
また、最近はライザップグループとなった雑貨店「ハピンズ(旧・パスポート)」との協力関係を強めており、同社との提携により女性向け商品の拡充も図られている。
ライザップ傘下で不採算事業からの撤退を進めるジーンズメイト。かつての「路面店」「24時間営業」「ワケあり業態」という個性が失われていくなか、果たして「業績にコミット」することができるのであろうか。
なお、24時間営業については今年から都心部の一部店舗で再開されている。
外部リンク:ワケあり本舗 | アウトレット 欲しいモノにはワケがある(現在は更新休止中)
外部リンク:ワケあり本舗 草加マルイ店 正面入口で完全閉店カウントダウン特別セール開催中! | JEANS MATE
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