長野県佐久市の上信越自動車道佐久IC近くにあった荻野屋の大型複合商業施設「ドライブイン佐久乃おぎのや(峠の釜めし本舗おぎのや佐久店)」跡地に、大和ハウスグループ系複合商業施設「フレスポ佐久インター」が2022年7月15日午前10時に全面開業する。
長らく「荻野屋」の信州旗艦店が営業していた
ドライブイン佐久乃おぎのや(峠の釜めし本舗おぎのや佐久店)は、1994年7月に老舗駅弁業者「荻野屋」(1885年10月創業/本社:群馬県安中市)の大型複合商業施設として開業。建物は地上3階建で延床面積は約5,534㎡。
佐久店は荻野屋最大の敷地面積を有する旗艦店として、1階では地元特産品を中心とした物販フロアや峠の釜めし販売店・ファストフードコーナー(130席)を展開、2~3階では団体客を受入可能な大食堂(1,400席)を展開。独自商品として「信濃くるみ太鼓(全国観光土産品連盟推奨品)」や洋菓子「Dolce Estacion」を製造販売していた。
同店は信州の風土を活かした施設やサービスにより観光客の取込みを続けていたが、同社ドライブイン事業は以前より縮小傾向にあり、2015年10月をもって閉店となった。
観光強化のフレスポ、3年遅れで全面開業
フレスポ佐久インターの建物は平屋建6棟で敷地面積は14,121㎡、延床面積は約2,091㎡。
同施設は長野県内のフレスポとしては上田(フレスポまるこ)、大町(フレスポ大町)に次ぐ3施設目であるが、2018年4月の起工当初は佐久IC目の前という立地特性を活かし、同社既存施設と大きく異なる産直・土産物店を核とするテナント構成を打ち出していた。
その一方、コロナ禍もあり、起工当初の開業スケジュール(2018年9月第1期開業、2019年3月第2期開業)は大幅に遅延。2022年春までラーメン「麺屋蕪村」とカフェ「スターバックスコーヒー」、サンドイッチ「Fruit&Bread SANCH」を除く施設の大部分が工事中となっていた。

フレスポ佐久インター(2018年4月の完成イメージ)。
フレスポ佐久インターでは全面開業にあわせて、セレクトスーパーマーケット「LUCKBELL(ラクベル)」を核に、イオングループのドラッグストア「ウエルシア」、ジェラート「Gelateria Gina」、ドーナツ「DONUT SATND Irie」、クレープ・パフェ「ほのBuonoクレープ屋さん いちごのはな」、ハンバーガー「バーガーカンパニー佐久」、物産店「YOROZU てげてげ」、生花「Chihaya -SAKU-」、蕎麦「軽井沢追分そば匠きこり 手打ちsoba 香りや」といった10店舗が新規出店する。

フレスポ佐久インター(2022年7月の完成イメージ)。
核店舗のラクベルでは「来るたびに発見がある。」を掲げ、健康志向や希少性にこだわった全国各地の商品を展開。開業当日午前9時30分に開始予定の式典に参加する華道家「假屋崎省吾氏」による生花展示やオリジナル保冷温レジバッグのプレゼント(各店舗購入金額税込5,000円以上のレシート提示/15日~18日先着100名)、フォトコンテストといった企画も行われる。

フレスポ佐久インターのフロアマップ。
フレスポ佐久インター
住所:長野県佐久市岩村田北1丁目22-3
営業時間:午前10時~午後8時

関連記事:丘の上 結いスクエア、2022年5月19日開業-ユニーピアゴ飯田駅前店跡、ツルハや図書館など入居
関連記事:ニシザワデパート、2021年6月28日閉店ー地場大手スーパー「ニシザワ」創業の地、再開発で
関連記事:MEGAドン・キホーテUNY高森店、2020年11月20日開店-アピタ跡、長野県初となるドンキ・ユニーのダブルネーム店
プラッセだいわ21鹿屋店、2022年9月25日閉店-大隅半島最大のショッピングセンター
鹿児島県鹿屋市の鹿屋市役所(=旧国鉄鹿屋駅跡地)近くにある大型ショッピングセンター「プラッセだいわ21鹿屋店」が、2022年秋に閉店する。
追記:閉店日は2022年9月25日となった。

プラッセだいわ21鹿屋店。
大隅半島唯一のテナントが多く出店する商業施設
プラッセだいわ21鹿屋店は1991年12月に開業。建物は1階から3階、店舗面積は15,174㎡。建物は鹿屋市内の建設会社「カイコー」が所有する。

館内の吹き抜け。
プラッセは鹿児島県の地場大手スーパー「大和」(本社:薩摩川内市)が展開するショッピングセンター業態店舗であるが、鹿屋店はそのなかでも最大規模で「プラッセ21」を冠する唯一の店舗。テナントとしてはコムサイズム、ハニーズ、鈴丹、サンリオ、ナムコ、100円ショップミーツ、マクドナルド、カーブス、くまざわ書店などが出店(一部はすでに閉店済み)、それらの多くが大隅半島で唯一の店舗となっており、お中元などの季節には贈答品売場が設けられるなど、とくに1キロほど北にあった「桜デパート」の閉店(1994年閉店、現在はリナシティ向かいの広場)以降は百貨店的な使われ方もされていた。

コムサイズム鹿屋店。
また、地域随一のショッピングセンターであるため、吹き抜けなどを利用して公共的催事が開催されることもある。
館内では7月より閉店セールが開催されている。
地域最大のショッピングセンター、閉店は影響大
大隅半島には同店より大きなショッピングセンターは出店していない(1990年代には寿屋と桜デパートが共同で郊外型ショッピングセンターを出店する計画があったものの中止されている)ものの、大和がある地区から離れた郊外エリアには2018年にトライアルが、2020年にドン・キホーテが出店、スーパードラッグストアも増加するなど、競争が激化。商戦の中心も郊外へと移っていた。

MEGAドンキ鹿屋店。
とはいえ、10万人以上が住む大隅半島で最大かつ唯一のショッピングセンターの閉店は、地域社会にとって大きな影響を及ぼすことは間違いない。
同店は中心商店街エリアの徒歩圏にあるものの、商店街は大和出店前後からテナントの撤退が進み、現在は半分以上が空き店舗。つまり「商店街に打撃を与えた存在も消える」こととなる(一方で、今は大和の集客力のお陰で助かっている商店もあるかも知れないが)。
徒歩圏にはスーパードラッグストアなどが複数あり、買い物難民の発生はないとみられるが、後継テナントの出店計画など今後の活用方法の発表が待たれる。
(写真:全国スーパーめぐりさん)