牧志公設市場衣料部・雑貨部、2022年2月28日閉鎖-71年の歴史に幕、再開発の新市場は2023年に開業延期

沖縄県那覇市の平和通り沿いにある公設市場「牧志公設市場衣料部」「牧志公設市場雑貨部」が2022年2月28日をもって閉鎖する。

呉服と衣料雑貨の公設市場、71年の歴史に幕

牧志公設市場雑貨部は1951年4月に開業、衣料部(きもの市場)は同年8月に開業。平和通りのアーケード設置に前後して、1982年4月に那覇市が現在の建物を建設した。衣料部・雑貨部は、同時期開業の「第一牧志公設市場」(建替えのため2019年6月閉鎖)と同様、闇市の整理や経済安定化を目的に発足したものであり、マチグヮーの中心的役割を長らく果たしていたが、生鮮食品が主体の第一牧志公設市場と異なり空き店舗が増加していた。

那覇市牧志公設市場雑貨部。
日用衣料や化粧品・雑貨などを取扱っていた。

そういった背景もあり、1995年4月には雑貨部2階に地元商業団体向け会議・研修室「なは商人塾」を開設、2011年には衣料部2階に大衆劇場「ひやみかちマチグヮー館」(複数回休業のち2018年2月終了)を開設、2014年4月には雑貨部1階にマチグヮー向け案内所「まちぐゎー案内所ゆっくる」を開設するなど、市場機能の集約と複合施設への業態転換を進めた。

那覇市牧志公設市場衣料部。
呉服や沖縄織物など取扱っていた。

一方、牧志公設市場衣料部・雑貨部の土地は民間が所有しており、土地所有者との30年間の賃貸借契約(2022年3月満了)更新時期を迎えるため、2019年10月の那覇市中心市街地活性化委員会答申において市場の廃止や民営化といった提言が表面化。2021年9月に市場の閉鎖が正式決定し、71年の歴史に幕をおろすこととなった。

第一牧志公設市場の新市場は「開業延期」

第一牧志公設市場(2019年7月仮設市場に移転)は、衣料部・雑貨部の閉鎖と関係なく従来どおり営業を継続するが、工事の遅れもあり、新市場への移転時期を計画当初の2022年4月から2023年4月を目処に延期している。

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