福岡県飯塚市に万惣グループ(広島市佐伯区)の九州1号店「アルゾ飯塚幸袋店」が11月2日に開店した。
同社は本拠地の広島を飛び出し、九州への出店を進めつつある。
万惣alzo飯塚幸袋店。
広島発新進気鋭のEDLPスーパー、九州で多店舗化なるか
万惣グループは1960年3月、広島で八百屋「富屋」として創業。2018年10月現在、広島県地盤の地場大手スーパーとして「万惣」「マルシェー」「アルゾ」を34店舗展開する。同社は2010年9月、広島市安佐北区にディスカウント新業態「アルゾ可部店」を出店して以降、既存店のリニューアルを加速、店舗の1/3をアルゾブランドに転換した。
万惣の店舗(吉田店)。
アルゾは大型ショッピングカートの導入や冷凍食品の拡充、チラシ配布の未実施を謳うなど、エブリデイ・ロープライス(EDLP)型の店舗づくりが特徴で、通常店内で行われる生鮮品の加工処理や惣菜の製造も、関連会社のプロセスセンターが担う。
万惣グループは、アルゾ出店の要となる「クリアバリュー福岡プロセスセンター」(福岡県中間市)の稼働を11月1日に開始しており、12月には福岡県朝倉市に「アルゾ甘木店」、2019年1月下旬には佐賀県吉野ヶ里町のアクロスプラザ吉野ヶ里に「アルゾ吉野ヶ里店」の出店を予定している。
大型ショッピングカートもスムーズに通れる開放感のある店内。
アルゾ九州1号店の徒歩圏内は食品スーパー空白地となっているもの、2号店予定地近隣には「イオン甘木店」やディスカウントドラッグ地場大手「ドラッグストアモリ甘木インター店」(本部近接)が、3号店予定地近隣にも「トライアル上峰店」「スーパーモリナガ吉野ヶ里店」がそれぞれ営業するなど、競合店が多く立ち並んでいる。
九州は「トライアル」「ミスターマックス」「ディスカウントドラッグコスモス」といった、数多くの大手ディスカウントが本拠地を置く“激戦区”として知られる。九州での知名度が低い広島発の「アルゾ」が価格に対する意識の高い消費者の支持を集めることができるか、さらなる多店舗化を推し進めることができるか期待したい。
(写真は公式サイトより)
外部リンク:スーパーマーケット アルゾ
関連記事:飯塚井筒屋、2018年10月末までに閉店-筑豊唯一の百貨店
関連記事:イオンモール直方、7月14日リニューアル-百貨店「井筒屋」など導入