フォーエバー21、2023年4月に日本再出店-2019年に経営破綻、アダストリアと提携で大阪に1号店

2019年に経営破綻し、新体制のもとで再始動した米国ファストファッション「フォーエバー21」が、国内アパレル大手「アダストリア」(本社:東京都渋谷区)との提携により2023年2月21日よりオンライン販売を開始、2023年4月に開業予定の「三井ショッピングパーク ららぽーと門真」内に実店舗再出店1号店をオープンする。

フォーエバー21原宿店(2017年閉店)。

フォーエバー21、経営破綻で2019年に日本撤退していた

フォーエバー21は1984年に韓国人(米国籍)のドン・チャン(張道、チャン・ドン)により米国で創業。2009年4月に原宿店(東京都渋谷区、2017年10月閉店)を開店させ、日本に進出。2010年4月には銀座松坂屋(2013年閉店)に出店し、百貨店初進出を果たした。日本国内では米法人傘下の「FOREVER21 JAPAN RETAIL」が展開していた。

銀座店は松坂屋内にあった。

フォーエバー21は2000年代に入ると世界各地に急速に店舗網を拡大した一方で、アナスイやトロヴァータなど有名ブランドのデザインを盗用・盗作したとして数多くの訴訟を抱えることとなったほか、他のファストファッションとの競争激化による品質低下やEC(ネット通販)展開の遅れもあって業績が悪化。
2019年には米法人が連邦破産法11条の申請・経営破綻(倒産)し、日本からも2019年10月までに全店撤退している。

フォーエバー21渋谷店。

倒産後、2020年には米国のブランド管理会社「オーセンティック・ブランズ・グループ」、日本ではプレミアムアウトレットでも知られる不動産投資信託会社「サイモン・プロパティー・グループ」、不動産投資信託会社「ブルックフィールド・プロパティー・パートナーズ」の3社が約100億円で運営権を買収していた。

フォーエバー21、再上陸でアダストリアECでも展開

フォーエバー21は、日本再出店に際して伊藤忠商事がマスターライセンシーを取得。グローバルワークなどを展開するアパレル大手「アダストリア」の子会社が同社とサブライセンス契約を締結し、2023年2月21日より、アダストリアグループの公式オンラインストア「ドットエスティ」にて先行販売を開始する。さらに、4月に開業する予定の「三井ショッピングパーク ららぽーと門真」3階に再出店1号店(約123坪)をオープンする。また、コミュニケーションディレクターとして歌手の青山テルマ氏を指名している。
フォーエバー21の不振はECへの対応の遅れもあったとされるが、先述したとおりアダストリアは自社ECでフォーエバー21の商品の販売もおこなうとしており、アパレル大手のノウハウを活かすかたちで新たなスタートを切ることとなった。

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