ベイシアグループ傘下の大手生活雑貨店「東急ハンズ」(本社:新宿区)は、社名を「ハンズ」に2022年10月1日付で変更する。
東急不動産系の都市型雑貨店・ホームセンターとして創業
東急ハンズは1976年8月に設立。同年11月に1号店を神奈川県藤沢市に開店。
同社は東急不動産が渋谷の社有地活用策の一環として創業した経緯もあり、長年東急不動産傘下として都市型インテリア雑貨・ホームセンターを展開していたが、新型コロナウイルス感染拡大により客足が減少。
2020年12月からは旗艦店(池袋・三宮)を含む店舗の相次ぐ閉鎖を打ち出すなど、経営基盤の再構築に取組んだが、2021年3月期の売上高は前の期に比べて35%減少の631億円、71億円の最終赤字であった。
東急ハンズ三宮店(閉店済)。
そのため、東急不動産HDは東急ハンズの売却を決定し入札を実施。2022年3月31日付でベイシア系ホームセンター「カインズ」の完全子会社となった。
カインズ福岡新宮店。
東急ハンズは2022年9月現在も“東急”を冠する主力業態「東急ハンズ」63店舗を始め、小型専門店業態「ハンズビー」20店舗、協業FC業態「プラグスマーケット」5店舗を日本・台湾・シンガポールに88店舗展開するほか、催事業態「東急ハンズトラックマーケット」の展開、東急ハンズ楽天市場店といったECサイトの展開もおこなう。
店舗の屋号も「東急ハンズ」から変更へ
東急ハンズは2022年9月26日の商号変更(社名変更)発表にあわせて、改めて「東急等を含む商標その他の標章につきましては、一定の移行期間の経過後に、その使用を全て終了する」という方針を明確化した。
店舗の新屋号・ロゴに関しては「決定次第あらためてお知らせいたします」としており、東急ハンズの店頭から東急の文字が消える日も近いとみられる。
また、同社は「新たな商号のもと、カインズと共にグループの強みを生かし、お客様の「より良い暮らし」「生活文化の創造」の 実現に向けて取り組んでまいります。」とコメントしており、カインズを含むベイシアグループ各社(ベイシア・ワークマンなど)との連携強化も想定される。
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