宮崎ナナイロ、2020年11月中旬一部開業-ボンベルタ橘百貨店、MEGAドン・キホーテ宮崎橘通店を核に

宮崎県宮崎市のパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)傘下の百貨店「橘百貨店(ボンベルタ橘)」が、複合商業施設「宮崎ナナイロ」として2020年11月中旬にドン・キホーテ部分など一部がリニューアル開業する。

宮崎ナナイロ。

ドンキ傘下でリニューアル進める橘百貨店

ボンベルタ橘は1952年に地場資本の百貨店「橘百貨店」として創業。創業当初は橘グループの中核企業として事業多角化を推し進めていたが、都城店の出店や詐欺事件、ニチイによる再建構想が失敗に終わり1975年に経営破綻した。
1976年にはジャスコとの資本業務提携により現法人(橘百貨店)を設立、同年中に店舗を都市型総合スーパー「橘ジャスコ」として業態転換、1988年の建替リニューアルを機に現在の屋号に変更した。しかし、2005年5月のイオンモール宮崎開業もあり2007年11月をもってイオングループを離脱、2008年7月に地場企業連合が設立した「橘ホールディングス」傘下となり、再び地場系百貨店となった。

橘百貨店。

橘百貨店は大塚家具や明林堂書店、SUIT SELECTを始めとする新規ブランドの導入、併設するエアラインホテルの取得・経営一体化により業態改革をめざしたが、2018年2月に地階の大部分を占めていた地場スーパー「ハーティながやま」(約1,652㎡)が閉店するなど、集客の要となった専門店が相次ぎ撤退したことで業績が悪化。2020年2月にドン・キホーテの子会社となり、4月からは売場の段階的な閉鎖をともなうリニューアルを行っている。
ドンキによる橘百貨店子会社化発表当初、リニューアル後の具体的な運営形態は未定であったが、2020年現在「ボンベルタ」の商標はイオンが管理しており、屋号の変更は確定的だった。

橘百貨店西館・エアラインホテル。

九州初となる「ナナイロ」に-既存テナントは退店も

宮崎ナナイロの建物は東館(本館)・西館の2館体制でドンキ直営の売場面積は7,178㎡。ドンキは宮崎県内4店舗目、同社の複合商業施設ブランド「ナナイロ」としては九州初となる。
宮崎ナナイロには、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)取扱いの総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ宮崎橘通店」が核店舗として地階全フロアと西館1階・2階(一部)に出店する予定。閉店は午前2時となる。
ナナイロは大型パチンコ店(仙台・港山下を除く)や飲食店フロア(梅田を除く)など、ドンキとの相乗効果が期待可能なアミューズメント性の高いテナントの導入を特徴としているが、宮崎ナナイロへの導入は未定となっている。
また、ワールド(TAKEO KIKUCHI、UNTITLED、INDIVI)やオンワード(any FAM・組曲KIDS)、サンエービーディー(NATURAL BEAUTY BASIC、HUMAN WOMAN)、メンズビギ、ニコルなど、百貨店・ファッションビル系ブランドの今後については未定であり、施設の方向性にかかわる全貌は明らかとなっておらず、またグランドオープンの時期も未定となっている。
なお橘百貨店の既存テナントのうち、入居する「飛鳥珈琲」「喫茶らくがき」「フルーツ永野」など、多くの老舗個人商店が館外への移転を決めているほか、大型テナントであった「大塚家具」が5月に撤退するなど閉店も進んでいる。

宮崎ナナイロ(ドン・キホーテ宮崎橘通店)

住所:宮崎県宮崎市橘通西 3 丁目 10 番 32 号
営業時間:午前9時~翌午前2時

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