沖縄県那覇市国際通りの「沖縄三越」跡に新たな商業施設「琉球王国市場」が2018年12月1日から順次開店しつつある。
琉球王国市場。
沖縄三越→ハピナハ、再開発延期で再活用へ
沖縄三越は1957年に大越として開店。1970年に沖縄三越となったが、経営不振のため2014年9月に閉店。
2015年春からリウボウが運営する観光客向け商業施設「ハピナハ」となった。
沖縄三越。
ハピナハは再開発のため2017年6月に閉館していたが、地権者の同意が得られなかったため、地元企業が「琉球王国市場」として再生することとなった。
飲食店、劇場などが順次開業
琉球王国市場のコンセプトは「美味しいと楽しいを結ぶマーケット」。
地階、1階、2階は観光客をターゲットとした飲食店(レストラン、フードコート)とお土産品、銘菓など関連物販店ゾーンとなり、12月1日より順次開業している。
テナントとしては和歌山で飲食店を経営する「HIROYA」、シンガポールの和食・鉄板焼き店「TEPPEI」、韓式ハットグ店「粉助」なども出店。日本、アジア各地のグルメを味わうことができる。
また、オリオンビールのコーナーやフードコート形式店舗、弁当・惣菜店などもあり、那覇を訪れたビジネスマンや周辺オフィス勤務者にとっても便利な施設になろう。
館内のようす。
このほか、KADOKAWA作品を中心に漫画・アニメ関連商品を扱う「ジャパンアニメマーケット」も出店する。館内にはイベントステージなども設置されており、観光客をターゲットとしたイベント、ワークショップなども開催する計画。
3階には2019年3月(2月プレオープン)に劇場「TEE!Family」が開業する。こちらも外国人観光客をターゲットに、言葉を使わないノンバーバル演劇などをおこなう計画。
営業中のフロアの空きスペース、4階以上にも飲食店、大型テナントなどを誘致する予定で、今後順次開業予定だという。
JAPAN ANIME MARET。Re:ゼロから始めるデパート再生。
果たして鬼がかった成功となるか…。
(画像は琉球王国市場公式Twitterより)
同店の飲食街はQRコードが書かれたカードで決済し、退店時に一括支払する方式を採る方針であることも特徴として挙げられる。(システムに不具合が生じたため1月現在は実施されていないとみられる)
変わる国際通り周辺、牧志も再開発へ
国際通り周辺は観光客の増加とともに地元民向けの店舗が減りつつあるが、この琉球王国市場も観光客をターゲットにした店舗となった。
近隣の牧志地区でも大型再開発が計画されるなど、国際通り周辺は大きく姿を変えつつある。
国際通り。
琉球王国市場の館内にはまだ空きスペースも多いが、観光客への知名度上昇、そして集客の成功なるかどうか、また早期の「再開発決定」による発展的営業終了とすることができるかどうかも注目される。
(店舗の写真は地理人研究所提供)
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