不動産大手「森トラスト」(本社:東京都港区)傘下のクラシックホテル「万平ホテル」(本社:東京都港区/所在地:長野県北佐久郡軽井沢町)は、老舗ベーカリー「浅野屋」(本社:東京都板橋区/本店:長野県北佐久郡軽井沢町)と2024年12月23日に株式譲渡契約を締結した。
浅野屋は同株式譲渡契約に基づき、2025年1月31日付で森トラストグループ傘下となる。
首都圏エキナカの常連、軽井沢の老舗ベーカリー
浅野屋は1933年に現在の東京都千代田区麹町6丁目で「浅野屋商店」として創業。創業当初より外国人外交官を主要顧客に抱えていたため、1940年には避暑地である軽井沢に「浅野屋軽井沢出張店」を開店、1944年には太平洋戦争の疎開先となった同地に現在の「浅野屋軽井沢旧道本店(常設店)」を開店した。
同社は長らく軽井沢旧道本店と四谷本店(工場併設)を中心に、東京都心部の高級商業施設(東京ミッドタウン・松屋銀座など)やデパートでの催事販売を行う店舗体制を敷いていたが、2010年の「ブランジェ浅野屋Dila西荻窪店」開店を機にエキナカ商業施設(JR東日本系)への店舗展開を開始。
コロナ禍後の2022年には同社史上最多となる5店舗(エキュート大宮ノース店・目白店・武蔵小杉店・戸塚店)、2023年には4店舗(大井町店・新宿南口店・大船店・etomo自由が丘店)を開店するなど、店舗数は一貫して増加傾向にあり、2024年12月現在の店舗数は19店舗体制(軽井沢3店舗/東京16店舗)となっている。
ブランジェ浅野屋池袋西口。
森トラスト傘下入りで相乗効果狙う
森トラストグループによる浅野屋の子会社化は、浅野屋と同じ軽井沢を本拠とする老舗ホテル運営会社「万平ホテル」を介して実施する。浅野屋と万平ホテルは以前より、主要納入先の1社として取引関係にあった。
森トラストグループは、万平ホテルのノウハウを活かした「ブランジェ浅野屋」カフェ業態の強化や浅野屋のノウハウを活かした万平ホテルの土産・食品部門商品開発といった相乗効果、森トラスト系宿泊/カフェ施設(国内35ヶ所)の商品力/バリエーション強化、浅野屋への取締役派遣といった施策を打ち出すとしている。
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