BALM、2024年12月2日民事再生法申請-旧ビッグモーター、店舗は伊藤忠商事系新会社「WECARS」で営業継続

自動車販売買取大手を前身とする訴訟対応/被害補償会社「BALM(バーム/旧ビッグモーター)」が、2024年12月2日に民事再生法申請にかかわる手続きを開始した。

M&Aで店舗網拡大図った旧ビッグモーター

旧ビッグモーターは1976年1月に山口県岩国市で「兼重オートセンター」として創業、1978年5月に法人化し、1980年2月に社名を「ビッグモーター」に変更した。
ビッグモーターは創業当初、山口県下に特化した地場中古車販売買取店であったが、1995年7月に愛媛地場車販売買取店「MAC(旧森自動車)」を子会社化、1999年9月に同業地場買取店「バイキング」と資本業務提携を締結するかたちで九州に進出するなど、瀬戸内海を中心に店舗網拡大を図った。
その後も2005年4月には経営再建中の西日本地場大手中古車販売店「ハナテン(8710/ハナテン中古車センター」と資本業務提携を締結し子会社化、店舗統廃合と大型化(1万㎡級)を同業に先駆けて打ち出した。

ビッグモーター宇土店(現WECARS宇土店)。

2015年11月には本社を東京都港区六本木に移転し、首都圏に大型店を相次ぎ開店するなど、中古車販売買取業界首位の座を確固たるものとしたが、2023年夏に保険金不正請求問題を始めとする不祥事が明らかとなったことで急速に経営悪化。
伊藤忠商事主導のもと、2024年5月に主要事業を新法人「WECARS(ウィーカーズ)」に移管するかたちで再建を進めることとなった。

民事再生手続開始で債務の早期弁済めざす

ビッグモーター旧法人は、2024年5月の主要事業移管にあわせて現在の「BALM」に社名変更。BALMは訴訟対応/被害補償関連業務に専念することとなったが、潜在債務の確定が困難だったため、弁済計画早期策定のため、民事再生手続開始の申立てを行うことを決断したという。

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