イズミ、ニチリウに2024年2月14日再加盟-共同仕入れ約4年ぶり復活、「くらしモア」「セブンプレミアム」併売も

大手流通グループ「イズミ」(本社:広島市東区)は、日本流通産業(本社:大阪市福島区)が主導する共同仕入機構「ニチリウグループ」に2024年2月14日付で正式加盟(再加盟)したこと2月15日に発表した。

イズミも設立に参画した共同仕入機構「ニチリウ」

日本流通産業は、1974年6月に地場大手スーパー「ライフ」「ヤオハン(現マックスバリュ東海)」「グランドタマコシ」「平和堂」「オークワ」「さとう」「イズミ」出資による商品資材の仕入調達・共同開発を目的に設立。
1980年代からはチェーンストア志向の強い生協(コープさっぽろ・コープこうべ)や鉄道系スーパー(近商ストア・両備ストア)、2000年代以降にはドラッグストア(クリエイトSD・サッポロドラッグストアー)の加盟もみられ、最盛期となる2018年11月には20社3生協まで規模を拡大した。
一方、以前から加盟企業の倒産や他大手流通グループとの資本業務提携によるグループ離脱も目立っており、2024年1月時点では15社3生協まで規模を縮小していた。

背景にはセブン&アイのヨーカドー地方店全面撤退も

イズミは1974年6月のニチリウグループ設立当初からの主要加盟企業であったが、2018年4月に流通大手「セブン&アイHD」と業務提携を締結し、2019年5月の取締役会でニチリウグループ退会を決議、2020年2月20日をもってニチリウとの45年の提携関係を解消していた。

イズミ本社。

イズミはニチリウとの提携解消を機に、2020年3月にはニチリウPB商品「くらしモア」の代替となるセブン&アイPB商品「セブンプレミアム」を導入するなど、セブン&アイとの連携強化を図ったが、2024年2月にセブン&アイが総合スーパー「イトーヨーカドー」地方店舗(北海道・東北・甲信越)全面撤退を打ち出すなど、今後の提携関係の維持が不透明な状態となった。
こうした背景もあり、2020年2月の退会から約4年ぶりに再加盟に至ったものとみられる。

「セブンプレミアム」「くらしモア」併売も

イズミはニチリウグループへの再加盟に際し「顧客ニーズの多様化を背景に、スケールメリットを共有し相互に調達力・収益力を高め、お客さまのご要望にお応えしていくこと」を理由として挙げている。一方、2020年2月のニチリウ退会時とは異なり、セブン&アイとの提携は維持される方針であり、イズミの店頭にセブンプレミアム商品とくらしモア商品が併売されることとなりそうだ。

関連記事:イトーヨーカドー、アリオ札幌・屯田・琴似・帯広・青森・弘前・五所川原・花巻・サンエー石巻あけぼの・丸大新潟・アリオ上田の各店を2024年から2025年にかけて閉店・ロピアなど他社に承継
関連記事:イズミ、スーパー「サンライフ」子会社化を2024年1月9日発表-大分県でトマト・メロン・アップル・オレンジ運営

このエントリーをはてなブックマークに追加