ドイツの大手百貨店2社、2024年1月に相次ぎ倒産-カーデーベーとガレリア・カールシュタット・カウフホーフ、営業は継続

ドイツの老舗高級百貨店「カーデーベー(KaDeWe)」グループが、2024年1月29日に破産手続きの開始を申請した。

ガーデーベーと系列2店舗、倒産も自主再建めざす

カーデーベーはカウフハウス・デス・ベステンス(ドイツ語で「西のデパート」)の略称で、1907年に創業。ベルリンに店舗を持つほか、ミュンヘンの「オーバーポリンガー(Oberpollinger)」とハンブルクの「アルスターハウス(Alsterhaus)」を運営している。
2024年時点はタイで「ロビンソン百貨店」などを運営する小売大手「セントラル・グループ」の傘下となっていた。
倒産は高額な家賃が経営を圧迫したとしており、今後は営業を継続しながら自主再建をおこなうとしている。

ガレリア・カールシュタット・カウフホーフも破綻・再建

ドイツでは、2024年1月9日にも大手百貨店チェーン(総合スーパー業態も運営)「ガレリア・カールシュタット・カウフホーフ(Galeria Karstadt Kaufhof)」(ガレリア)が破産手続きを申請している。
こちらはかつてカーデーベー(KaDeWe)も傘下に持っていた親会社であるオーストリアの不動産大手「シグナ・ホールディングス」が運営しており、同社が経営破綻を受けた影響だとしている。

ガレリア社の公式会社案内より。

ガレリア・カールシュタット・カウフホーフはかつて100店舗以上を展開していたドイツ最大級の百貨店大手チェーンで、店舗は営業を継続するとしている。
一方、同社は親会社の破綻前にもコロナ禍による消費の弱ぶくみなどの影響で経営破綻しており、2023年以降は店舗の大量閉店計画を進めていた。シグナ社から売却され経営主体が変わる可能性もあるという。
ドイツ大手百貨店2社の相次ぐ破綻により、コロナ禍を経て実店舗の弱さが露呈するかたちとなった。

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