イオングループの地域子会社「イオン九州」(本社:福岡市)とイオングループ系の大手ドラッグストア「ウエルシアHD」(本社:東京都千代田区)は、合弁会社「イオンウエルシア九州」(本社:福岡市)を2022年9月1日に設立した。
2021年から連携深めていた両社、合弁会社設立
イオン九州は2011年7月以来、食品ディスカウントドラッグ業態として「ワイドマートドラッグ&フード(ワイドマートD&F)」の出店を進め、同業態を九州各地に10店舗ほど展開していたが、2020年3月に永犬丸店(北九州市)、同年8月に新町店(大分市)、2021年1月に森町店(大分市)、同年5月に那珂川店(福岡県那珂川市)、同年8月に宗方店(大分市)、同年9月に和白東店(福岡市)を閉店するなど店舗網を急速に縮小。2022年1月の麻生田店(熊本市)閉店をもって同業態から撤退していた。
WIDE MART Drug&Food.
ウエルシアHDは、2021年9月にウエルシア薬局九州1号店となる大分中央店(大分市)をトキハ本店前に開店。
イオン九州のD&F業態撤退に先駆け、2021年12月にウエルシア薬局福岡1号店となる福岡和白東店(福岡市)、2022年4月にウエルシア薬局熊本1号店となる熊本麻生田店(熊本市)、同年5月には大分上宗方店(大分市)を開店するなど、ワイドマートD&F跡地を通して九州での店舗展開を本格化していた。
また、同社は熊本麻生田店からイオン九州と連携を図り、ウエルシア薬局直営ドラッグストアにイオン九州生鮮食品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)・ベーカリー・フローズンを導入するなど、食品部門の強化を打ち出していた。
ウエルシア熊本麻生田店。
ワイドマートF&D跡への出店でイオン九州との協業1号店。
イオンウエルシア九州の出資比率はイオン九州が51%でウエルシアHDが49%。
合弁会社に出資する両社は「生鮮・惣菜を含めたスーパーマーケット運営に関するイオン九州の知見と、調剤薬局の運営を含めたドラッグストア運営に関するウエルシアの知見を相互に共有し、両社の事業を発展的に融合し、双方にとって利益となる新業態の開発と運営を行うこと」を設立の理由として挙げており、今後は不振が続いたワイドマートD&Fに代わり、ウエルシア熊本麻生田店と同様の店舗が九州各地に広がっていくこととなる。
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