徳島県徳島市の地場食品スーパー「生鮮夢市場がんばりや」が、2020年8月30日までに全店舗を閉店し廃業する。
徳島の全日食系低価格食品スーパー
がんばりやは、1995年4月に徳島市安宅町の「食品ストア吉田」をリニューアルする形で創業。屋号は店舗の建築工事中に発生した阪神淡路大震災で飛び交った掛け声「がんばりや」に因んだものだという。
同社は産地直送の生鮮品や自家製惣菜、地元名産品の品揃えに強みを持っており、地元住民を中心に低価格路線の生鮮食品スーパーとして親しまれていた。また、近年はクレジットカードや電子マネー(WAON、iD)導入による支払手段の拡充、全日食チェーン加盟によるグロサリーの価格競争力強化、全日食加盟店間(M&Mマルナカマート大津店)での共同販促キャンペーンを打ち出していた。
「中心部唯一」「徳島イオンそば」の2店舗ともに閉店
がんばりや本店(がんばりや南末広店)は、初代店舗を移転リニューアルする形で2000年10月に開店。本社機能を併設していた。
2017年4月には店舗隣接地の徳島リバーシティ(ジャスコ徳島店)が「イオンモール徳島」として建替リニューアルを実施、近隣競合店(キョーエイ)が閉店したため、対抗策として増床計画を発表したが、実現には至らなかった。
「生鮮夢市場がんばりや」看板。
がんばりやにんにく店(がんばりやかごや町店)は、2010年3月に徳島市中心部・籠屋町商店街の大型総合スーパー「ダイエー徳島店」(2005年閉店)跡地再開発の一環として建設された「アルファステイツ新町」(食品館)、「籠屋町アビタシオン」(生鮮館)1階部分に開店。
店舗名は「にんにくみたいに個性豊かで力強く、料理の名脇役、ちょっと臭いけど、無くてはならなくてはいけない存在」「にんにくみたいな店になりたい!」という想いにより命名されたという。にんにく店は2棟体制かつ狭小な売場であったが、対面の精肉・水産・惣菜売場を展開するなど、「不満は一杯あるけど好き!!」と言われるような店を目指すとしていた。
生鮮夢市場がんばりやにんにく店。
がんばりや2店舗ともに跡地への後継店舗出店は未定となっている。また、にんにく店の閉店により徳島市中心部から食品スーパーが消滅することとなる。
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