宮城県名取市閖上地区まちなか再生計画区域に、アークスグループの「伊藤チェーン」が運営・開発する地域密着型ショッピングセンター「イトーチェーンフーズガーデンゆりあげ食彩館」が2020年7月1日午前9時に開業する。
伊藤チェーン、アークス傘下入り後初となる新規出店
イトーチェーンフーズガーデンゆりあげ食彩館は、東日本大震災復興整備計画の一環として「閖上地区まちなか再生計画区域」内に出店するもので、建物は平屋建、売場面積は4,313㎡(直営3,033㎡、テナント1,280㎡)。
同社食彩館業態としては玉浦に次ぎ2店舗目、アークスグループ傘下となってから初の新規出店となる。
イトーチェーンフーズガーデンゆりあげ食彩館。
フーズガーデンゆりあげ食彩館は「生鮮食品強化型スーパー」として、直営食品売場では宮城県南地域最大級となる農産コーナー(330㎡)や同社初となる地元漁師持ち込みの魚介類を展示するスカイタンクコーナー(生け簀)を導入する。
農産コーナー。
また、店内フードコート「閖上マリンキッチン」では、海鮮マグロ丼や天ぷらうどん・そば、牛タンカレーなどを販売するほか、地域のコミュニティ会場としての貸出しも実施。「名取市PRコーナー」では、行政・イベント情報発信に加え、社会福祉施設入所者による手作りクッキーや工芸品などの販売も行うなど、食材のテーマパークをめざすとしている。
閖上マリンキッチン。
そのほか、テナントとしてドラッグストア「マツモトキヨシ」や100円ショップ「Seria」、「東園生花」といった専門店も出店する。
閖上地区の復興、大型食品スーパー出店で加速なるか
フーズガーデンゆりあげ食彩館が出店する閖上地区は、2011年3月に発生した東日本大震災で甚大な津波被害を受けたため、復興計画策定に向けた合意形成が難航するなど、都市基盤整備の遅れが目立っていた。
2013年12月にはカナダ政府からの寄付により建設された「ゆりあげ港朝市メイプル館」が開業、2019年4月には地元主導の商業施設「かわまちてらす閖上」が開業するなど、各種物販店舗や飲食店が入居する施設が相次ぎ開業したが、生鮮3品をフルラインで取扱う食品スーパーが震災を機に消滅したため、スーパーの誘致がを求める声が根強くあった。
ゆりあげ食彩館の開業によって地区内でのワンストップショッピングが可能となり、復興への弾みがつくことが期待される。
イトーチェーンフーズガーデンゆりあげ食彩館
住所:宮城県名取市閖上字昭和33番地(E-37-1街区1画地)
営業時間:9時30分~21時
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