神奈川県横須賀市の京急横須賀中央駅近くにある百貨店「さいか屋横須賀店」が2021年2月に閉店する。
追記:閉店日は2月21日となる。
さいか屋横須賀店。
さいか屋、創業店を閉店-約150年の歴史に幕
さいか屋横須賀店は1867年に呉服店として浦賀で創業。
1872年に横須賀に移転し「雜賀屋呉服店(さいか屋)」となり、1928年に百貨店化した。
創業店である横須賀店は1974年に建て替えられ(大通り館)、1990年に新館・南館を増築していたが、2009年に経営再建のため事業再生ADRを申請し、2010年に本館である「大通り館」を老朽化により閉鎖。新館(百貨店)・南館(飲食街・カラオケ)のみで営業をおこなっていたが、南館は核店舗であったシダックスが2018年に閉店以降大部分が空き店舗となっていた。このほか文化教室がある北別館、立体駐車場を備える。
新館などは自社物件である一方、大通り館跡は売却されている。大通り館跡にはマンション建設計画があったが中止されており、現在は平面駐車場となっている。
手前が大通り館跡、右が南館。
さいか屋の大株主は京急電鉄(約14パーセント保有)であり、京急プレミアポイントの付与が行われるなど連携をおこなっていたが2015年にはさいか屋川崎店も閉店しており、同社は京急沿線から姿を消すこととなる。
さいか屋川崎店。
さいか屋、百貨店は藤沢店のみに
今後営業を続けるさいか屋の店舗は百貨店「さいか屋藤沢店」、ファッションビル「さいか屋町田ジョルナ」の2店舗と川崎駅前の日航ホテルにあるサテライトショップのみとなる。なお、横須賀市内にもサテライトショップを設ける方針だという。
さいか屋藤沢店。
神奈川県内では都心への流出などにより百貨店の閉店が相次いでおり、神奈川県内の百貨店がある都市は横浜市と藤沢市のみとなる。
横須賀店の新館・南館は築30年とまだ新しい一方、大通り館跡では再開発が検討されており、今後の活用方法などが注目される。
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