東京都大田区の羽田空港第1旅客ターミナル(ビッグバード1)商業区画「マーケットプレイス」4階に出店していた小型百貨店「高島屋羽田空港店」(羽田空港高島屋ショップ)が5月25日に閉店した。
高島屋羽田空港店。
羽田第1ターミナル開業時の中核施設の1つだった
高島屋羽田空港店は羽田空港旅客第1ターミナルの供用が開始された1993年9月に開業。
「三越羽田空港売店」(2005年閉店)、「大丸羽田空港店」、「和光羽田空港店」などとともに、100以上の専門店が集結する羽田第1ターミナルの中心施設の1つとして注目を集めた。
「都心に近い立地」と「ターミナル増設」で経営不振に
数多くの百貨店が出店していた第1ターミナルであったが、日本橋や銀座と言った百貨店街と商圏が重複することや、マーケットプレイスの店舗構成がカジュアル志向、体験型重視へと転換していったこと、2004年の羽田空港第2旅客ターミナル(ビッグバード2)供用開始により専門店の利用客が分散したことから、回遊性の低い第1旅客ターミナル高層階にあり、開業当初からの高級路線を維持し続けていた空港内百貨店各店舗からの顧客流出が生じた。
また、2012年には、羽田空港を運営する日本空港ビルデングと伊勢丹が紳士服飾雑貨と旅行用品、土産販売に加え、カフェを併設して旅行客もくつろぐことができるメンズ館新業態「イセタン羽田ストア」(面積:850㎡)を2階出発ゲートラウンジに出店。
業績が好調のイセタン羽田ストアは2014年までに第1ターミナルへ婦人服飾雑貨ストア、第2ターミナルへメンズ館2号店を新設しており、航空会社カウンターからのアクセスが悪く、空港利用客の動線から離れた位置にある高島屋、大丸は百貨店利用者の足も遠ざかることとなった。
大丸も8月に閉店-羽田の百貨店は伊勢丹に集約化
第1ターミナルでは、高島屋に続き「大丸羽田空港店」(4階)が8月27日をもって閉店することが決定しており、マーケットプレイス開業当時から営業していた百貨店は全て撤退することとなる。
大丸羽田空港店(空港公式サイトより)。
9月以降、羽田空港内で営業を続ける百貨店は「イセタン羽田ストア」のみとなり、東京の空の玄関口での百貨店競争は伊勢丹が制する形となった。
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