西武所沢店、2019年11月までに全館リニューアル-「西武所沢S.C.」に

埼玉県所沢市の西武所沢駅前にある百貨店「西武所沢店」が全館改装され、2019年11月末までに「西武所沢ショッピングセンター」(西武所沢S.C.)としてリニューアルオープンする。

改装中の西武所沢店。

西武ライオンズのお膝元の店舗、全館改装へ

西武百貨店所沢店は1986年4月に開店。売場面積は25,031㎡(専門店街含む)。建物はそごう・西武が所有しており、一部は専門店街「ワルツ所沢」となっている。
西武ライオンズのお膝元にある店舗として永年親しまれており、優勝セールやコラボセールも度々おこなわれてきた。

西武百貨店と150の専門店に-ビック、GUなど出店

西武所沢店では、今回の改装に先がけて2017年5月に食品売場を地階と1階の2層に拡大、1階には「ビール工房所沢」やベーカリー「ドンク」が新設されていた。

1階に新設されたビール工房。

今回の改装では、百貨店の売場を圧縮して多くのテナントを導入、子育て・ファミリー世代の取り込みを図ることが狙い。改装後は西武百貨店と約150の専門店+ワルツ専門店街で構成されることになる。
改装のキャッチフレーズは「どす来い」。改装告知ポスターなどのキービジュアルには西武ライオンズの山川穂高選手を起用する。

改装のキービジュアルに山川穂高選手を起用。

1階には新たに約300席規模のフードホールを開設。はなまるうどんの姉妹ブランド「うまげな」、台湾茶・タピオカティー「TEA18」などが新規出店し、既存のビール工房も併せて11店舗体制となる。

1階のフードホールイメージ(リリースより)。

2階の化粧品(デパコス)は25ブランドに拡大。「ジョンマスターオーガニック」など自然派化粧品・ナチュラルコスメの取扱を増やす。
3階は婦人服を中心とした百貨店ブランドの高級アパレルを展開する。
4階から8階にかけては既存店も含め多くのテナントで構成される形態となる。
大型テナントとしては、雑貨店「ロフト」「無印良品」、ファストファッション「GU」、靴店「ABC-MART」、手芸品店「ユザワヤ」、眼鏡「JINS」、家電量販店「ビックカメラ」などが出店する。7階にあった様々な物産展などが開催されていた催事場は姿を消すが、新たに西武百貨店のギフトサロンが設けられる。

館内構成(リリースより)。白い部分は百貨店運営。

8階レストラン街、屋上みどりの広場については一部改装されるものの、以前と変わらない形態で営業を継続する。

8階レストラン街。

再開発が進むも「書店が消える」所沢駅前

西武所沢駅前では駅ビル「グランエミオ所沢」(2018年3月に一部開業)の建築工事が進むなど、各地で大型再開発が進行している。西武百貨店は、こうした動きに合わせるかたちで改装をおこない、駅ビルとの相乗効果を上げるべく客層を拡大したい考えであろう。

グランエミオ所沢。

一方で、近隣の総合スーパー「イオン所沢店」(旧・ダイエー)が9月30日に閉店することにより、所沢駅周辺からは総合スーパーのみならず書店をはじめとした多くの店舗が姿を消してしまうことになる。しかし、9月現在は改装後の西武に書店が出店する計画は発表されていない。所沢市民にとっては「今後どこかに書店が新規出店するのかどうか」も注目されることになろう。
なお、無印良品は改装にともない「MUJI BOOKS」のコーナーを新たに導入している。

「貴重な書店」アニメイトはイオン1階に仮移転

余談ではあるが、イオンにある書店のうち「アニメイト所沢店」については所沢市内に移転する方針を示しているという。
(当面はダイエー1階に仮移転して営業するとのこと)

アニメイト所沢店。

西武所沢S.C.

住所:埼玉県所沢市日吉町12−1
営業時間:10:00~20:00
8階レストランは11:00~22:00。
地下1階と1階の食品売場は平日のみ20:30まで。
1階フードホールは22:00まで。

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