カメラのキタムラ、2018年中にCCC(TSUTAYA)の完全子会社に-上場廃止へ

TSUTAYAを運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」(CCC)は大手写真・カメラ店「カメラのキタムラ」を運営するキタムラ(高知市)を買収、完全子会社化することを5月15日に発表した。

カメラのキタムラ(高知堺町店、創業店を継承した店舗)。

関係を強めてきた「TSUTAYA」と「キタムラ」

カメラのキタムラは1934年に高知市堺町で創業。
同業の「カメラのドイ」「カメラのきむら」、写真館「スタジオマリオ」を買収するなどして規模を拡大、出店エリアを全国に広げた。
その一方で、CCCとの業務資本提携を進めており、2004年にCCCが主導する共通ポイントサービス「Tポイント」に加盟したほか、2005年にはキタムラ本体の社外取締役にCCC創業者の増田宗昭氏が就任、キタムラ子会社で九州地区を中心にレンタルビデオ店「BOM」を展開していた「ビコムキタムラ」の店舗をTSUTAYAのFC店舗に転換、さらにCCCからの出資を受け入れるなどしていた。

ビコムキタムラの店舗(別府大学駅前)。

また、近年はCCCが運営する生活提案型商業施設「T-SITE」「蔦屋書店」を中心にスマートフォン販売、apple製品正規サポート部門を併設した新業態店舗を出店しており、縮小が続く写真プリント事業のテコ入れを図るべく関係を強めていた。
TOBで完全子会社化-最高180億円投じる
CCCは、2017年6月1日付でキタムラが実施する第三者割当増資を引き受けるなどし、キタムラ株式の29.7%を取得していた。

今後は2018年4月6日に設立した子会社「CKホールディングス」を通して、キタムラの株式をTOB(株式公開買付け)により1株1230円で取得、最高180億円を投じて1468万6273株を買い付ける予定。
これによりキタムラは東証2部上場を廃止する。
今後は、オムニチャネル化による経営改善を目指すという。

ニュースリリース:株式会社キタムラ株式(証券コード2719)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
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