イトーヨーカドー奈良店、2017年9月10日閉店-旧・奈良そごう、2018年春の再生目指す

奈良県奈良市の新大宮駅近くにあったショッピングセンター「イトーヨーカドー奈良店」が、2017年9月10日に閉店する。

イトーヨーカドー奈良店。

旧「奈良そごう」の豪華な建物が特徴

イトーヨーカドー奈良店は郊外型百貨店「奈良そごう」として1989年10月2日に開店。長屋王(684~729年)の邸宅跡への出店であった。
奈良そごうはそごうの民事再生法申請に伴い2000年12月31日に閉店。その後、2年半の空き店舗を経て、イトーヨーカドー奈良店として2003年7月10日に営業再開した。
売場面積は35,000㎡で、建物は三井住友信託銀行が所有している。
5階には川が流れていた跡が、7階には回転展望レストラン跡が残るなど、そごうが建築した非常に豪華な内装が特徴的ながら、近年は競争の激化から専門店部分に空き店舗が目立つ状態となっており、イトーヨーカドーの店舗整理の一環から閉店が決まったものと思われる。

かつてはシャンデリアが並んでいた。

館内は非常に広く余裕のある造りのため、展示会や音楽ライブなど多くのイベントが開催されており、近年は奈良市のローカルアイドル「Le Siana」(ルシャナ)が本拠地の1つとしていることでも知られていた。

豪華な内装が特徴だった。

複合商業施設としてリニューアルへ

奈良市長によると、イトーヨーカドー奈良店跡は複合商業施設として再活用されることが決まっているという。
2017年9月の閉店後は商業施設コンサルタントの「やまき」(東京都港区)が土地と建物を取得し、観光客と地元客の双方をターゲットに据えた新たなショッピングセンター「NARA HEIJO PLAZA」(仮称)として2018年春の全面リニューアルオープンを目指し改装工事が進められる。
「やまき」は、旧奈良そごうの改装、また、イトーヨーカドー奈良店への改装にも関わった実績がある。

追記:やまき社の改装素案(プレスリリースより)。

外部リンク:イトーヨーカドー奈良店
再生案などについてはこちら(続報あり):奈良の街に潜む社会問題――解決のカギは「元・百貨店」と「元・刑務所」にあり!
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