三重県鳥羽市のショッピングセンター「鳥羽ショッピングセンターハロー(鳥羽ハロープラザ)」1階に出店するかつての大手ファストフード店「デイリーキング鳥羽店(旧・デイリークイーン鳥羽店)」が2020年1月15日をもって閉店、46年の歴史に幕をおろした。
デイリーキング鳥羽店。(三重県鳥羽市)
デイリークイーン、2004年の日本撤退後は自主営業に
デイリークイーン(DQ)は1973年に、米国大手ハンバーガーチェーン「米デイリークイーン」(1940年創業)と大手商社「丸紅」の共同出資により日本法人を設立、松屋銀座に1号店を出店した。
日本進出以来、ソフトクリームを始めとするスイーツを主力商品としたファストフード店として営業しており、最盛期には全国300店舗ほどを展開したが、競合他社との競争激化や多店舗展開の出遅れもあり、1990年代に経営悪化に陥った。
1996年4月には日本法人を新会社「デイリークイーンジャパン」(丸紅65%、山崎製パン30%、明治乳業5%)に移行、丸紅傘下のベーカリーカフェ「カフェプラッツ」や山崎傘下のコンビニ「デイリーヤマザキ」への商品供給で再建を目指したが、店舗網は最盛期の1/10ほどに縮小、2004年3月をもって日本から撤退した。
Dairy Queen Wheelock Place。(Singapore,Orchard)
「デイリークイーン」国内最後の店舗、46年の歴史に幕
デイリーキングの前身となる「デイリークイーン鳥羽店」は、1978年7月の鳥羽ショッピングプラザハロー(鳥羽ハロープラザ)開業に合わせて開店。2004年3月のDQ日本撤退に伴い自主営業となり、屋号を「デイリーキング」に変更した。
鳥羽ハロープラザ・イオン鳥羽店。(三重県鳥羽市)
デイリーキングでは、DQの代表商品であったチョコレートソフトクリームやチキンフィレサンド、ホットドッグといった商品、店舗内装、各種販促物を引継ぎ営業していたため、地域住民のみならず、DQの根強いファンや昭和レトロ愛好家にも存在が知られており、店員によると全国からデイリーキングを目的に来客があったという。
デイリーキングの閉店により、デイリークイーンの名残をとどめる店舗が日本から消滅することとなった。
デイリーキングのチョコソフトアイス。
デイリークイーンとソフトクリームの形状は異なる。
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