2016年12月で閉店する銀座三丁目の百貨店「プランタン銀座」が、2017年3月から隣接する商業施設「マロニエゲート」と統合され、商号を「マロニエゲート」に、本館を「マロニエゲート銀座2」に、新館を「マロニエゲート銀座3」に改称し、新たなスタートを切る。
プランタン銀座。本館とアネックス館の2館体制。
フランスの大手百貨店とダイエーの合弁だった
プランタン百貨店はダイエーの手により、フランスの大手百貨店「オ・プランタン」のフランチャイズ百貨店として1981年に日本上陸 (このとき開業した日本1号店「プランタン三宮」は、現在三宮OPA・ダイエー神戸三宮店となっている)。
プランタン銀座は1984年4月にプランタン百貨店の日本4号店として開店。読売新聞社が保有する「読売銀座ビル」への出店だった。売場面積は22,212㎡。
オ・プランタン百貨店。パリを代表する百貨店の1つ。
高級百貨店からカジュアル百貨店化、そして閉店へ
2002年になると、ダイエーの経営不振によりプランタン銀座の株式が読売新聞社と三越に売却され、その後は高級服飾品中心から若い女性をターゲットとした百貨店への改装を進めた。 更に、近年は「ユニクロ」や「ニトリ」などといった大型専門店を導入することで、顧客層の拡大を図っていた。
その一方で、高級百貨店である「オ・プランタン」との経営方針の相違も生まれており、2016年末の商号使用契約の期限を以て「プランタン銀座」としては一旦閉店することを発表していた。
フランスの国旗が掲げられる店舗。左奥が現在のマロニエゲート。
3月より「マロニエゲート」に統合-マロニエゲート3館体制に
「プランタン銀座」は、10月より閉店セールを開始し、2016年12月31日を以て閉店。閉館後は「マロニエゲート」の一部となるべく、約30億円をかけて全面改装を行い、3月中旬ごろに「マロニエゲート2」として再開業することになる。
なお、地下2階~5階は全面閉館するが、6階以上の「ユニクロ」「ニトリ」などは営業を継続しながら改装を行なうという。
また、隣接する「プランタン銀座アネックス」は「マロニエゲート銀座3」に、現在の「マロニエゲート」は「マロニエゲート銀座1」に改称される。
改装後の3館のイメージ(プレスリリースより)。
現在の「マロニエゲート」は2007年9月に開業。銀座マロニエ通りに立地することから命名された。地下4階、地上12階建てで、売場面積は9,126㎡。プランタン銀座と同じく読売新聞社が所有、三菱地所グループが運営している。
核テナントは東急ハンズ銀座店で、そのほかにユナイテッドアローズやレストラン街が出店している。
働く女性をターゲットに改装-食品売場は消滅
「銀座マロニエゲート」の新コンセプトは「銀座おしゃれナビGATE」。
「20歳代~40 歳代の働く女性とおしゃれママ」をメインターゲットとして、ライフスタイル提案型の店づくりを行い、銀座でありながら親しみやすい店を目指すという。
また、アパレル比率を下げるとともに、地下2階は食品売場を廃止し、「美と健康を考える女性のためのウエルネスのフロア」として全面リニューアルする。テナントとして入居している「ニトリ」も大幅に売場面積を拡大する。
1階エントランスのイメージ(プレスリリースより)。
追記∶マロニエゲートとしてのグランドオープンは3月15日に決定した。
これを期に三越伊勢丹HDは全ての株式を手放し、三越グループから離脱する。
日本百貨店協会には加盟を継続するという。
外部リンク:プランタン銀座
外部リンク:プランタン銀座 新店名「マロニエゲート銀座」
外部リンク:マロニエゲート銀座2&3 店舗詳細
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