渋谷の顔とも言うべき施設が、その歴史に幕を下ろす。
パルコは、旗艦店である「渋谷パルコ」を建て替えるため、現在の店舗を2016年8月7日で閉館させることを発表した。
渋谷パルコ。
渋谷の文化発信基地
渋谷パルコは1973年にパルコ2号店として開店。
「パルコ」はイタリア語で「公園」を意味しており、パルコの出店を機に店舗前の道路が「渋谷公園通り」と名付けられたことでも話題となった。
その後はパート1、パート2、パート3の3館体制となったが、パート2は老朽化による耐震強度不足のために2007年に閉館している。その後、2011年のゼロゲート開業により、再び3館体制となった。
パート1の館内には、当時の西武セゾングループの文化戦略に沿うべく「パルコ劇場」や「パルコミュージアム」を備えており、近隣の東急文化会館などとともに渋谷が東京を代表とする文化発信地となることへの一翼を担った。
売場面積は約19,000㎡、2015年の年商は153億円。
建替えに合わせてパルコ劇場も休館するが、パルコプロデュース公演はビルの建替え中も外部会場での公演を継続する。
また、今回の再開発区域に含まれないゼロゲート、そして小型別館のSR6については、パルコの閉館中も営業を継続する。
高さ110mの高層ビルに-パルコ劇場も復活
新しい店舗は現在パルコのパート1・パート3の場所に建設される。地上20階、地下3階、高さは110mで、延べ面積は約65,000㎡となる予定。
新店舗は9階までがパルコとなり、パルコ劇場も再び入居する予定。
外観は非常に個性的で、10階には屋上庭園などが設置されるとみられる。高層階はオフィスが入居する。
再開発後の完成予想図(パルコプレスリリースより)。
パルコでは2019年の渋谷パルコ再開業を目指しており、今回の再開発・建替えについては「次世代グローバルショッピングセンターとして新生渋谷パルコを創造することで、さらに街の活性化に貢献できると考え、本計画を推進する」としている。
外部リンク:渋谷PARCO
外部リンク:渋谷パルコ(パート1、パート3)の建替えのための一時休業について
外部リンク:宇田川町15 地区開発計画における都市再生特別地区の提案について
外部リンク:「パルコ劇場」一時休館のお知らせ
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