千葉県外房地盤の地場大手食品スーパー「ハヤシ」(本社:千葉県茂原市)は、2022年中のスーパーマーケット事業からの撤退を2022年5月10日に発表した。
ハヤシ本店「茂原マーケットプレイス」。(茂原市)
追記:本店は6月7日閉店予定。
同社は食品スーパー「フードプラザハヤシ」全11店舗を2022年秋までに順次閉店し、イオングループ・ユナイテッドスーパーマーケットHD(USMH/U.S.M.Holdings)傘下の「カスミ」(本社:茨城県つくば市)を始めとするイオン系各社が一部店舗にテナントとして入居するとしている。
外房の地場大手スーパーだったハヤシ
ハヤシは1971年4月に精肉販売店「林商店」として千葉県茂原市で創業・設立。1975年4月に食品スーパー運営会社として現法人を設立した。同社は1989年7月のCGC加盟を機に茂原市外への出店を開始、2001年9月には同社初の2,000坪級ショッピングセンター「茂原マーケットプレイス」を開業するなど業態を拡大していた。その一方、近年は2021年8月には本納店(茂原市)、同年9月には白里店(大網白里市)を閉店するなど店舗数は減少傾向にあった。
2022年5月現在は食品スーパー「フードプラザハヤシ」11店舗、商業施設「マーケットプレイス」「セントラルモール」など6施設を展開する。
ハヤシグループ旗艦店「茂原セントラルモール」。(茂原市)
(写真は同社公式より)
一部店舗は「イオン系入居」めざすも詳細は未定
ハヤシのスーパーマーケット事業撤退について同社は「不動産事業に経営資源を集中し事業転換を図るため」、テナントとして入居するカスミは「ハヤシが不動産業へ経営資源を集中することを受け、上記の地域に生活される方々の食のライフラインを守り、従業員の雇用を維持するため」とコメントしている。
ハヤシは同社運営食品スーパーを2022年秋までに順次閉店し、テナントとしてカスミを始めとするイオン系各社を誘致・入居させるとしている。一方、カスミは出店する店舗や時期などについて「協議中」であり、引継ぎ対象となる店舗数や詳細な閉店時期、新体制での営業再開時期についても未定としている。
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