中国から英国への貨物列車、2017年1月に運行開始-世界的注目集める「中欧班列」とは?

中国からイギリスへ直通する国際貨物列車が2017年1月1日に運行を開始した。

中国からイギリスまで、運行距離は実に12,000km!

1月1日に運行開始となった中英直通貨物列車は、中国~欧州間の国際貨物列車「中欧班列」の1つで、上海市から300キロほど南に位置する中国・浙江省義烏市の貨物ターミナルを出発後、カザフスタン、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、ベルギー、フランスを経由し、ドーバー海峡トンネルを経て18日かけてイギリス・ロンドンに到着する予定。
中欧班列がイギリス国内に乗り入れるのはこれが初めてで、総運行距離は約1万2000kmと、中欧班列のなかでも2番目の長さとなる(最長は義烏市からマドリードまでの貨物列車)。
初列車は34両編成で、88個のコンテナに約700トンの貨物を積み込んだ。貨物は主に中国で製造された衣料品や日用雑貨だという。
浙江省は日用雑貨品の製造が盛んで、義烏市には世界最大級の日用雑貨品の卸売市場である「福田市場」があることでも知られる。
chinarail2-1-1-1
 中欧班列(中国鉄路総公司ウェブサイトより)。

中国政府、「中欧班列」で現代版シルクロード構築すすめる

中国政府は現代版シルクロード経済圏構想である「一帯一路」政策を進めており、その中核となるのが国際貨物列車「中欧班列」の運行だ。
中欧班列は中国~欧州間の国際貨物列車で、2011年3月に運行を開始。鉄道ならではのコストの安さと、安全・安定した輸送が実現できるため世界的な注目を集めており、2016年には義烏、重慶、武漢、大連、瀋陽などからモスクワ、ワルシャワ、デュイスブルク、ハンブルクなどに向けて20路線以上が運行されるようになっている。
今回運行を開始した浙江省からイギリスまでの中欧班列の場合、時間は海上便の3分の1、コストは航空便の5分の1になるという。

外部リンク:中国鉄路総公司(中国語)
参考記事:中欧班列首次开往伦敦 历时18天左右(人民鉄路網)
参考記事:首趟赴英的中欧班列启程 义乌小商品18天左右到伦敦(浙江新聞)
関連記事:イトーヨーカドー新十里堡店、10月31日閉店-北京旗艦店

このエントリーをはてなブックマークに追加