大手ホテルチェーン「ソラーレホテルズアンドリゾーツ」(本社:東京都港区)は、同社の主力業態「チサンイン」のロードサイド型ホテル全22館を2024年5月1日から8月16日にかけて閉館する。
地産グループを前身とする大手ホテルチェーン
ソラーレホテルズアンドリゾーツは、1989年9月にビジネスホテル・ゴルフ場大手「地産グループ(現PGMプロパティーズ)」の中核ホテル事業会社「ユニゾンホテルアンドリゾーツ」として設立。地産グループ主導のもと、ビジネスホテル「チサンホテル」「チサンイン」の屋号で全国展開を図ったが、2002年8月に地産が会社更生法を申請したため、米国投資ファンドのローンスター傘下に移行した。
同社は2004年2月10日に現在の社名に変更。社名変更にあわせた3カ年計画の一環として全32館(チサン23館/シェラトン・日航など9館)の抜本的改修や沖縄高級リゾートホテル「ロワジールホテル」の買収といった積極投資を開始。旧松下興産系シティホテル「ロイヤルパインズ」やオフィスビルリノベーションホテル「hotel and rooms」、新型ロードサイド型ホテル「ハタゴイン」など店舗モデルの多角化を打ち出している。
主力業態、同業「グリーンズ」に譲渡
チサンインロードサイド型ホテルは、2005年12月の「チサンイン仙台泉インター」を皮切りに展開開始。
郊外立地を活かした低廉な価格設定や広々とした客室空間を特徴とした宿泊特化型ホテルとして同社の主力業態に成長。2024年4月時点では22店舗を展開していたが、同業大手「グリーンズ」への運営譲渡のため、2024年5月1日から8月16日にかけて閉館することとなった。
チサンイン宗像。
コンフォートインとして段階的に刷新
グリーンズは2024年7月以降、自社が日本国内におけるマスターフランチャイズ契約権を有する外資系ホテルブランド「コンフォートイン」として、チサンインロードサイド型ホテル跡を段階的に新装開業する方針を示しており、コンフォートブランドの業界における存在感が高まることとなった。
グリーンズが展開する「コンフォートホテル」。
関連記事:帝国ホテル東京タワー館、2024年6月30日閉館-本館は2030年度閉館、再開発へ
関連記事:センチュリーロイヤルホテル、2024年5月31日閉館-札幌駅前「道内唯一回転展望レストラン」も51年の歴史に幕
関連記事:阪急阪神第一ホテルグループ、6ホテルの営業終了を2021年3月31日に発表-大阪新阪急ホテル、再開発へ
関連記事:コンフォートホテル京都東寺、2021年4月8日開業-ダイエーグルメシティ九条東寺店跡に「東寺&トレインビュー」ホテル誕生
関連記事:コンフォートホテル京都堀川五条、2021年3月24日開業-旧・日本1号店近くに再出店、京都らしい「伝統文化の提案」掲げる