川崎駅前にあった百貨店「さいか屋川崎店」の跡地が、当面低層の小規模な商業施設として利用されることが分かった。
さいか屋川崎店。
さいか屋川崎店、2017年夏に解体完了
さいか屋は1867年に創業した呉服店系百貨店。東証2部上場で、筆頭株主は京浜急行電鉄。現在は横須賀店(創業店舗)、藤沢店、町田ジョルナ店の3店舗が営業している。
さいか屋川崎店は1956年に開店、地上8階、地下1階、売場面積20,884㎡。川崎店の土地・建物は固定資産税や維持管理費などの軽減のため2009年に投資ファンドに売却されており、さいか屋は賃借入居して営業を続ける方針であった。しかし投資ファンドと条件が合わず、建物賃借を延長できずに2015年5月31日を以て閉店。現在は解体中となっている。
東京・横浜の百貨店と比較して庶民的な雰囲気だった。
小規模な暫定活用で賑わい維持-再開発は五輪後か
さいか屋川崎店の解体は2017年夏ごろに終わる予定。
これまで解体後の具体的な再開発計画は発表されていなかったが、当面は大型再開発が決まるまで地権者などにより低層の小規模な商業施設として暫定活用されるという。
現在、首都圏では東京オリンピックや東日本大震災の復興需要などにより工事費の高騰が問題となっている。そのため、大規模な開発を急ぐよりは小規模な施設を建設し、賑わいを維持しつつ今後の大型開発をおこうための準備をすすめていくものと考えられる。
なお、川崎市は2015年に「川崎駅周辺総合整備計画改定案」を策定しており、さいか屋跡地やその周辺地域において建築制限が実施されている。それにより、パチンコ店、風俗店などの遊興施設や、一般住宅などの新規建設は行うことができなくなっている。
外部リンク:「川崎駅周辺総合整備計画改定(案)」について(川崎市)
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