寿司一番地茨木セントラルキッチン、2024年1月31日閉店-ライフフーズの持ち帰り寿司店、コロナ禍で多店舗化するも消滅へ

泉北高速鉄道グループの大阪府食品流通センター加工食品卸売場「こだわり食材市場」は、大手飲食グループ「ライフフーズ」のテイクアウト寿司店「寿司一番地茨木セントラルキッチン(茨木CK)」が2024年1月31日をもって閉店したことを2月8日に発表した。

コロナ禍で躍進した関西地盤のテイクアウト寿司店

寿司一番地はライフフーズのテイクアウト寿司店として2021年2月に1号店「寿司一番地尼崎店」を開店。開店当初は尼崎市内にある讃岐うどん業態「讃岐製麺尼崎西昆陽店」(2022年3月閉店)を「寿司一番地西昆陽セントラルキッチン(西昆陽CK)」として運用し、北大阪急行や阪神電鉄、京阪電鉄駅構内といった駅ナカ・駅近の好立地を活かした弁当惣菜・寿司の取扱いを行っていた。
ライフフーズは同年9月の「寿司一番地八尾リノアス店」開店を機に、コロナ禍で増加した大型商業施設の空き区画への店舗展開を開始。同社が経営課題としていた「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う国内の外出自粛による消費マインドの低下や営業時間短縮」「事業環境の変化及び原材料価格やエネルギー価格の高騰」の対策として、出店コストの低い同業態は関西一帯に20店舗(催事店含む)近くまで拡大した。

大量閉店のすえ、セントラルキッチン閉鎖へ

寿司一番地は多店舗化にあわせ、大阪府食品流通センター加工食品卸売場「こだわり食材市場」(泉北高速鉄道系)に製販・配送拠点となる事実上の本店「寿司一番地茨木セントラルキッチン(茨木CK)」を開店。
既存店においても「大阪府中央卸売市場付帯加工食品卸売場発」を掲げ、卸売場直送の鮮度感と価格優位性の訴求を店頭で打ち出すようになった。

寿司一番地茨木CK。(画像:泉北高速鉄道こだわり食材市場)

一方、同業態は主力業態である「ザめしや」「街かど屋」「讃岐製麺」と異なり、発足当初より公式サイトでの取扱いもなく、東証上場企業という運営主体や関西一帯に広がる店舗網とは対照的に、一般消費者向けの販促がなされているとは言い難い状態にあった。
同業態はコロナ禍という時流の変化を捉え、最盛期には関西一帯に店舗網を拡大したもの、わずか2年ほどの歴史に幕をおろすこととなった。

関連記事:ツジトミ、2022年9月30日全店閉店-京阪沿線地盤の食品スーパー、破産手続開始で自社電子マネーも使用不可に

このエントリーをはてなブックマークに追加