世界貿易センタービル展望台、2021年1月31日閉館-浜松町のランドマーク、建替えで2021年度中に解体へ

東京都港区の浜松町駅・大門駅前にある「世界貿易センタービル」40階にある展望施設「世界貿易センタービルディング展望台シーサイドトップ」が、再開発によるビル解体のため2021年1月31日に閉鎖された。

世界貿易センタービル。

湾岸を一望できる展望台、建替えで半世紀の歴史に幕

世界貿易センタービルは1970年に完成した高さ152メートルの超高層ビル。当時は日本一の高さであった。
40階の展望台「シーサイドトップ」は東京湾岸や東京タワー、富士山が一望できることで人気を集め、直結する東京モノレール浜松町駅や館内の浜松町バスターミナルなどを利用する観光客などからも親しまれていた。また、展望台の一部は結婚式場としても活用されていた。

40階「シーサイドトップ」からの眺め。南側・品川方面。


40階「シーサイドトップ」からの眺め。東側・臨海方面。

展望台の閉鎖は、世界貿易センタービル建て替え工事のため。
世界貿易センタービルは1970年に建てられたもので、老朽化が進んでいた。そのため「浜松町二丁目4地区再開発」計画が始動、2021年度中に建て替えに向けた解体工事が開始される計画となっている。
館内のテナントはすでに殆どが撤退しているほか、別館1階にあったバスセンター「浜松町バスターミナル」も2020年9月30日に閉鎖に。
ビル内会議室の貸し出しについても、2020年12月末で終了している。

浜松町バスターミナルの案内所。
(はとバス、京急高速バス、JTBサンライズツアー)

世界貿易センタービル南館、3月竣工-本館は解体へ

世界貿易センタービルでは、本館の建て替え工事に先行して南館の建設が進められている。また、2017年11月には隣接する再開発地区への「日本生命浜松町クレアタワー」の建設により展望台から富士山が見えなくなっていた。
世界貿易センタービルディング南館」は高さ約200mで、2021年3月に竣工。それと入れ替わるかたちで本館の解体工事が開始されるものとみられる。

40階「シーサイドトップ」からの眺め。西側。
「日本生命浜松町クレアタワー」と東京タワーが見える。

新たな世界貿易センタービルは39階建て、高さ約200mの超高層ビルとなる計画で、2025年12月に完成予定。浜松町駅に直結する低層の別館は2027年12月に完成予定で、これをもって世界貿易センタービルの建て替え工事は全て終了する。
新ビルも現在と同様に主にオフィスとなる計画であるが、展望台は設けられない予定となっている。

「世界貿易センタービル」建て替え後の完成予想図(JR東日本リリースより)。

なお、世界貿易センタービルの西側隣接地には先述した「日本生命浜松町クレアタワー」(地上29階建て、高さ156m)が2018年8月に竣工したほか、その南側の都交通局庁舎跡周辺では 「浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業」が進められており、2026年9月に地上46階建て・高さ186mの超高層ビルが完成する計画となっている。

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