福岡県三潴郡大木町の「イオンスーパーセンター大木店」がテナント中心の店舗へと転換し、2019年10月25日に「イオン大木店」・「スーパービバホーム大木店」へと業態転換した。
これにより、北部九州各地にあった「イオンスーパーセンター」は全店がイオンの屋号となり、イオン九州からイオンスーパーセンターが消滅した。
イオンスーパーセンター志摩店(業態転換前)。
九州のイオンスーパーセンター、16年で完全消滅
イオン九州は、2003年8月に「マックスバリュ九州」とイオン九州が傘下に収めたホームセンター「ホームワイド」(同年、イオン九州に経営統合)が運営していた「スーパーセンターホームワイド古賀店」(旧・ダイエー跡、のちの「イオンスーパーセンター古賀店、閉店済み」)を傘下に収めることでイオンスーパーセンター事業に参入。
2008年までの5年間に佐賀店、志摩店、岡垣店、大木店を相次いで開業させたものの、その後は差別化の困難さなどもあったと思われ出店を凍結。類似業態の店舗であってもイオンの屋号で出店していた。
イオンスーパーセンター古賀店(閉店済み)。
イオン九州のスーパーセンター事業は不振であったと思われ、近年は多くの店舗で営業時間を短縮。また、空きテナントが目立つ店舗も少なくなく、別棟が完全閉鎖されたところもあった。
2015年8月にはイオンスーパーセンター古賀店を閉店させ、2018年8月からはイオンスーパーセンター佐賀店を皮切りに直営売場と一部のテナントを閉鎖、店舗の大部分をLIXIL傘下のホームセンター「スーパービバホーム」への転換を開始した。
現在、九州内の旧イオンスーパーセンターの各店舗は基本的に売場面積の殆どをスーパービバホームが占め、その他は「イオン九州の食品売場」と「少数のテナント」で構成されるかたちとなった。
現在のイオン志摩店。売場の大部分はビバホームとなった。
イオン九州は先述したとおりもともとホームセンター「ホームワイド」を運営しているものの、ホームセンター業態の各店は閉店が相次いでおり不調を極めているとみられ、九州での展開をおこなっていなかったビバホームを入居させることになったと考えられる。
10月25日開業のイオン大木店は一部テナントも存続
2019年10月25日に業態転換した「イオン大木店」は、九州のイオンスーパーセンターのなかでも単独館としては最大級の店舗であったことから、イオン九州の食品売場とスーパービバホームのほかに既存のファストファッション「Honeys」、イオン系列の靴量販店「ASBee fam.」、イオングループの書店「未来屋書店」、100円ショップ「Seria」ゲームセンター「モーリーファンタジー」、「キッズUSランド」など一部のテナントも営業を継続する。
なお、イオン大木店では改装工事に伴い、ソフトバンクホークスが日本シリーズで優勝を決定した日に休業していたことから、10月27日までセールを開催する。
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