ドラッグストア大手の「スギ薬局」「スギドラッグ」などを展開する「スギホールディングス」(愛知県大府市)と「ココカラファイン」「セガミ」「セイジョー」「ライフォート」などを展開する「ココカラファイン」(神奈川県横浜市、本店は大阪市)は6月1日に、経営統合に関する検討・協議を開始したことを発表した。
国内最大手ドラッグストア誕生なるか
ココカラファインは2008年4月に、首都圏地盤の「セイジョー」と関西地盤の「セガミ」の経営統合により設立。2010年10月には関西地盤の「アライドハーツHD」(ライフォート・ジップドラッグ)と経営統合し、その後も積極的な新規出店、競合他社の買収を進めるなど規模拡大を続けている。
同社の2018年3月期の売上高は3909億円、2019年3月時点での店舗数は1,354店舗。(調剤薬局292店舗含む)。ドラッグストア業界では国内7位となっている。
ココカラファインの店舗。(大阪市中央区)
スギ薬局は1976年12月に、愛知県西尾市で創業。
長らく東海圏地盤のドラッグストアチェーンであったが、2007年3月に関西地盤のディスカウントストア「ジャパン」(さわやかジャパン)を完全子会社、2008年2月に首都圏地盤の「飯塚薬品」(イイズカ薬品)を完全子会社するなど店舗網を拡大、調剤薬局併設型の業態に強みを持つドラッグストアとして知られている。
さわやかジャパン。
同社の2018年3月期の売上高は4884億円、2019年2月時点での店舗数は1,190店舗。(調剤実施店舗833店舗含む)。
ドラッグストア業界では国内5位となっている。
スギ薬局の店舗。(名古屋市中村区)
ココカラ・マツキヨの統合検討が引き金に
今回の両社による経営統合に関する検討・協議は、2019年4月26日に発表された「ココカラファイン」「マツモトキヨシ」の資本業務提携に関する検討・協議を発端としたものであり、一部報道によると2社での経営統合の検討の発表を受けて4月下旬にスギ薬局側から経営統合の打診を行ったという。
マツモトキヨシの2018年3月期の売上高は5588億円、2019年3月時点での店舗数は1,654店舗。(調剤薬局289店舗含む)。ドラッグストア業界では国内4位となっている。
マツモトキヨシ。
仮に3社の経営統合となれば、売上規模で1兆4000億円、店舗数4000店規模となり、国内最大手、アジア全体でも「ワトソンズ」(香港)に次ぐ2番目の規模の巨大ドラッグストアチェーンが誕生することになる。
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