イエスマート、2023年10月20日倒産・破産申請-大手韓国食材店、親会社の免税店「永山」倒産で

免税店「永山免税店」を運営する「永山」(東京都台東区)と、子会社の大手韓国食材販売店「YES MART(イエスマート)」(東京都新宿区)が、2023年10月20日に東京地裁に破産を申請し、破産開始決定を受けた。

大手免税店「永山」、コロナ禍の税金処理不備で倒産

永山は1995年に創業。東京・末広町駅前に本店を構え、全国各地に「永山免税店」を展開していた。

永山免税店秋葉原本店。(閉店済み)
ハロプロショップやタムタムのある建物に入居していた。

倒産を報じた帝国データバンクによると永山免税店は全国約20店舗にまで拡大、2018年3月期は売上高約230億9600万円をあげていた。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大により売り上げが激減。
そうしたなか、2021年に受けた税務調査において、過去の訪日外国人向け販売の一部の免税処理に不備があることが発覚。追徴課税が求められ、資金繰りが悪化していたという。

イエスマート、積極出店を行ったが親会社に連鎖倒産

YES MART」は、2020年8月に永山の100%出資子会社「(株)YES MART」として設立。永山からコロナ禍で不調となった一部店舗(免税店)を転換するかたちで韓国食材スーパーの展開を開始した。2023年になっても積極出店を続けていたが、永山の倒産に伴い連鎖倒産した。

イエスマート若松店。

帝国データバンクの発表によると、負債は(株)永山が債権者約400名に対し約52億円、(株)YES MARTが債権者約40名に対し約3億6000万円で、2社合計で約55億6000万円に上るという。
倒産に伴い20日限りですでに閉店した店舗が多くあるほか、閉店セール実施中の店舗もある。
一方で、店舗の多くはフランチャイズであるため、一部店舗は20日時点も営業を継続しているとみられ、今後の動きが注目される。
追記:YESMART新宿店が運営する楽天市場店も休業を発表している。(営業状況の詳細は下記バナー参照)

近く閉店予定・休業予定が確認された主なイエスマート
(調査により順次更新/状況により変更の可能性あり)
  • 札幌
  • 仙台(チキンだけ販売中)
  • 大河原(8月閉店)
  • 大宮マルイ
  • 草加マルイ
  • 新宿(東新宿、当面休業発表
  • 調布(8月閉店)
  • 多摩センター
  • 横浜マルイ
  • なんばマルイ
  • 境港
  • 若松(改装中だった)
  • 福岡
  • 筑紫野(10月末ごろまで営業?)
  • 大分オーパ
  • 沖縄ライカム
  • 北谷
  • 楽天市場(新宿店運営)
    ※FC店(横浜など)は名前変更などにより再開する可能性あり
20日以降、当面営業を発表した主なイエスマート
  • 札幌川沿
  • 郡山
  • 静岡
  • 松本
  • 倉敷(仕入先など変えて営業方針)
  • 広島段原
  • 戸畑
  • 熊本
  • 鹿児島
  • 佐世保玉屋(仕入先など変えて営業方針)
  • 長崎玉屋
    ※将来的にリニューアル・店名変更の可能性あり

:10月20日〜21日・26日・30日時点の発表と店舗への問い合わせによる
:各店舗ともに変更の可能性あり・詳細は各店舗へ

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