福岡県北九州市八幡西区の折尾駅近くにショッピングセンター「サンリブ折尾」が4月27日にグランドオープンした。
新しく生まれ変わったサンリブ折尾。
サンリブの1号店、開業35年を機に全面建替え
「サンリブ折尾」は北九州丸食(現・サンリブ)の旗艦店として1981年に開店。
マルショクグループが初めて「サンリブ」の屋号を冠した店舗で、直営の「折尾ホームセンター」や、西日本新聞系列の「サンリブ西日本文化サークル」が導入されるなど、特色ある店舗づくりが行われていたが、建物の老朽化にくわえて競合他社の相次ぐ出店もあり、2015年1月末から建替工事のため閉店休業していた。
今回のリニューアルでは、九州再進出3店舗目となる人気ハンバーガー&パスタチェーン「ファーストキッチン」や、サンリブが手掛ける雑貨専門店「Happy Glad(ハッピーグラッド)」、100円ショップ「ダイソー」、「マツモトキヨシ」などの15のテナントが出店。近隣商圏の家族連れをターゲットに、気軽に訪れてくつろぐことができる店舗へと生まれ変わった。
折尾地区で初となるファーストキッチン。
食品売場は高品質路線へ転換、成城石井コーナーを導入
直営食品売場も、従来のサンリブ店舗から大きく変化。高品質路線へと舵を切った。
産直コーナー「地元いちば・折尾の里」では、地元農家による生鮮野菜や地元醸造メーカーの酒、醤油をラインナップ。岡垣町に本部を置き、小倉駅前I’mや若松学研都市にもレストランを営業する「Slow Resort ぶどうの樹」の葡萄サンドやジャム、クッキーなども取り揃える。
また、北九州発のご当地スイーツコーナーでは、企救丘の人気チーズケーキ専門店「Un Petit Star(アンプティスター)」の「ざるチーズ」、「Sei Toi (セイ・トオイ)」の「アーモンドスティック」を販売するなど、地元に根差した売場を展開する。
成城石井を再現したともいえる売場。
また、サンリブ西小倉に次いで、高品質食品スーパー「成城石井」の商品を導入。コーナー型売場としては珍しく、成城石井による輸入菓子だけでなく、「グリーンカレー」や「ホットケーキミックス」といった成城石井のPB商品を充実させるなど、直営店に近い品揃えを実現している。
さらに、美容や健康に効果がある「スーパーフード」など、話題性のある商品を新たに展開するなど、こだわりの商品を多く取り揃えるフロアに生まれ変わった。
ディスカウント業界台頭のなか路線転換したサンリブ
近年、九州地場スーパー各社の売場は県外資本との競争激化やディスカウント業態の台頭で疲弊、高級路線からディスカウント路線への転換を行う企業や、競争の激化で経営破綻・廃業する企業も相次いでいた。
同じく北九州市を拠点とする「ハローデイ」に加えて、地場最大手であるサンリブも「地域密着」「高品質」へと大きく舵を切ったことは、ディスカウント競争に明け暮れる地元の小売業界に一石を投じる結果になるのか、大きく注目される。
外部リンク:サンリブ折尾オープン | サンリブ・マルショク グループ
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