大阪府大阪市平野区のJR大和路線(関西本線)平野駅近くにあった旧大和システム系スーパー銭湯「やまとの湯平野」跡地の食品ディスカウントスーパー「業務スーパー平野駅前店」が2024年5月29日をもって閉店する。
本州最後の「やまとの湯」だった
やまとの湯平野は、2003年に大和ハウス系不動産ディベロッパー「大和システム」子会社のスーパー銭湯として開業。
大和システムは「琵琶湖クルージングモールピエリ守山」を始めとする大型案件の開発主体となるなど、温浴事業・商業施設開発事業を得意としており、やまとの湯平野も「天然温泉元湯」として、大阪市内を中心に増加する系列店舗への源泉供給店舗としての役割を担っていた。
しかし、大和システムがリーマンショック後の不動産市場低迷を受け、2010年6月に事業再生ADR手続を開始、同年10月に民事再生手続を開始したことで、2011年9月にスピードパートナーズ傘下の新会社「湯快生活」に運営を移行するなど、運営基盤が弱体化。湯快生活の経営破綻に先駆け、2014年7月に本州他2店舗(河内店・大津店)ととも閉館することとなった。
閉店相次ぐ平野駅北口最後のスーパーだった
業務スーパー平野駅前店は2017年7月に開店。
大阪府寝屋川市地盤の「ラ・カーヴコーポレーション」が、業務スーパー本部「神戸物産」とFC契約を締結した店舗として、生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)に加えて、開店当初はラ・カーブ独自の食品ディスカウントスーパー「エヴリィ ガリバー平野駅前店」を併設していた。
業務スーパー平野駅前店。
同店周辺では、2023年8月にイオン系近隣商圏型ショッピングセンター「イオンタウン平野(マックスバリュ平野駅前店)」と大手半額スーパー「222平野店」が閉店、その後も各種量販店や飲食店が相次ぎ閉店するなど異様な状態となっているが、業務スーパーもわずか8年ほどで閉店することとなった。
2023年8月に閉店したイオンタウン平野。
業2023年8月に閉店した222平野店/快活CLUB平野店。
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