三越伊勢丹ホールディングスは1月20日、飲食店運営の「トランジット・ジェネラル・オフィス」と業務提携を締結、新会社を設立したことを発表した。
銀座三越。
百貨店らしい海外ブランドの高品質飲食店を導入
トランジット社はパンケーキ専門店として話題を集めた「bills(ビルズ)」、クロナッツ専門店「DOMINIQUE ANSEL BAKERY(ドミニク・アンセル・ベーカリー)」、チョコレートカフェ「MAX BRENNER(マックス・ブレナー)」などの国内店舗を展開。
生活提案型インテリア専門店「ACTUS(アクタス)」と共同で北欧のライフスタイルがテーマのカフェを新規開発するなど、海外ブランドの発掘だけでなく、独自コンセプトの飲食店運営にも定評がある。
ドミニクアンセルベーカリートウキョウ(表参道)。
新会社の名称は「三越伊勢丹トランジット」。
出資比率は三越伊勢丹HDが51%、トランジット社が49%。
新会社は三越や伊勢丹で海外ブランド・独自ブランドを冠するカフェ、レストランを手掛ける。
三越伊勢丹HDは、百貨店内でレストラン・社員食堂事業を展開する飲食事業子会社「セントレスタ」、「伊勢丹ダイニング」を傘下に持っていたが、現在は全株式をロイヤルHDに売却しており、飲食店事業からは事実上撤退していた。
海外飲食店を集客の要に
三越伊勢丹は、高島屋(台湾料理「鼎泰豐」、香港スイーツ店「糖朝」の国内店舗を運営)や、阪急阪神百貨店(自社系の惣菜専門店を傘下に持ち、豆腐料理「梅の花」とも提携)などと比較して飲食事業で出遅れていた。
そこで、「ここでしか食べられない」ものを提供する「百貨店らしい高品位のレストラン」を導入することで、本業との相乗効果を引き出す狙いがあるとみられる。
外部リンク:トランジットジェネラルオフィス