岩手県盛岡市のNanak跡地に、モナカの商業施設「monaka(もなか)」が2024年7月11日午前10時に開業する。
肴町のシンボル
Nanakは1956年に盛岡地場老舗百貨店「川徳」本店として開業。
開業当初は地上3階地下1階建であったが、段階的な増床リニューアルを実施し、1970年には地上8階地下1階建となった。
川徳は兄弟企業である川村松助の百貨店「盛岡松屋」とともに肴町の商業核として営業したが、盛岡駅周辺の新興商業施設やダイエーシティ青山との競争激化を背景に、菜園への移転を決定。
1980年10月をもって川徳創業の地である肴町での営業に幕を下ろした。
その後、1981年5月に青森地場老舗百貨店「中三」が川徳から店舗を引継ぎ「中三盛岡店(盛岡中三)」として新装開業したが、2011年3月11日の東日本大震災後にガス爆発が発生、3月30日をもって経営破綻した。
中三盛岡店跡は同社の支援企業「マイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM)」主導のもと、2012年10月に「Nanak」として新装開業したもの、店舗の老朽化とMTM社の経営悪化とを背景に2019年6月をもって再び閉店。再開発事業施行にともない解体となった。
Nanak.
盛岡中三跡地に「もなか」
monaka(もなか)の建物は地上4階地下1階建で敷地面積は約4,600㎡、延床面積は約15,000㎡。運営は「モナカ」が担う。
同施設は地場不動産会社「カガヤ不動産」主導による組合施行の再開発事業「中ノ橋通一丁目地区第一種市街地再開発事業」(事業期間:2021年度~2027年度/総事業費約105億円)の一環(西街区)として整備されるもので、施設名称は「盛岡の真ん中(MOriokanomanNAKA)」が由来となっている。
monaka.
1階「フードマルシェ」は江釣子ショッピングセンター系地場大手高級食品スーパー「食彩工房」を核に、大阪王将系ベーカリー「R Baker」、ジェラートカフェ「ViTO×IWAIZUMI」といった飲食・食物販系店舗が入居する。
2階「暮らしとくつろぎのラウンジ」は、100円ショップ「Seria」を始め、岩手宮古の牛たん専門店「牛たん食堂 吉田精肉店」や地元盛岡冷麺店「新盛岡冷麵とひっつみ 久太屋」といった飲食・サービス系店舗が入居する。
3階「健康と学びのフロア」は、学習塾「河合塾マナビス」「進学塾M進」「個別指導スクールIE」や化粧品店「NOEVIR Beauty Studio」、フィットネス「カーブス」、各種クリニックといったサービス系店舗が入居する。
なお、4階「事務所のフロア」は地元金融機関「盛岡信用金庫」が、本部機能の移転を前提に再開発事業に参画していたが、2024年2月に方針を撤回しており、7月現時点での活用方法は未定となっている。
monaka
住所:岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目6−8
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