日本橋三越本店、重要文化財に-開店343年、築102年

三越伊勢丹ホールディングスは、文化審議会による「日本橋三越本店」の重要文化財指定答申を受け入れることを発表した。
これにより、日本橋三越本店が重要文化財に指定されることが決定的となった。
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日本橋三越本店。

築102年、日本を代表する百貨店

日本橋三越本店は1673年に伊勢商人・三井高利により呉服店「越後屋」として開店。
1683年に現在地に移転し、越後屋両替店(現:三井住友銀行)も開設している。
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江戸時代の店舗。

その後、1904年には「デパートメント宣言」を行い、日本初の本格的百貨店となった。
現在の店舗は1914年に建設されたもので、築102年。当初からエスカレータ、エレベータ、スプリンクラー、暖房装置などを備えた最先端の建築であった。また、シンボルのライオン像もこの際に設置された。
その後1923年の関東大震災での一部焼失を受け、1927年~1935年に大規模な改修・増築を行っている。
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正面から金字塔を見上げる。

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地下鉄入口。

百貨店の重要文化財指定は日本橋髙島屋に続いて国内2例目となる。
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日本橋髙島屋。

荘厳な吹き抜けなど館内各所に趣向凝らした建築

日本橋三越本店は館内もアールデコ調の意匠を取り入れ、大理石をふんだんに使用している。
1914年に開設、1935年に増築完成した「中央ホール」の吹き抜けは5階までに達しており、その中央には1950年に製作開始、1960年に竣工した天女(まごころ)像が設置されている。
中央ホール2階にあるパイプオルガンは1925年に輸入されたもので、2009年(平成21年)には中央区民有形文化財に登録されている。現在でも時間帯によっては生演奏が行われる。
また、天井にはステンドグラスも設置され、荘厳な雰囲気で買い物が楽しめる。
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中央ホール。

外部リンク:日本橋三越本店

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