b8ta、2025年9月30日までに全店閉店・日本撤退-米国発「先進ガジェット体験型店舗」、米国の全店閉店に続いて

先進的なイノベーション商品を販売する体験型の先進的商品店舗「b8ta(ベータ)」が、2025年9月までに日本から全店撤退する。

様々な企業が先進的商品を販売する体験型店舗だった

b8taは「VR」や「IoT家電」などといった最新のガジェット・先進的商品を体験・購入することができるシリコンバレー発のベンチャー店舗。
2015年に米国・サンフランシスコに出店、2020年8月には新宿マルイに日本1号店を出店しており、この時点で日本国外には25店舗を構えていた。

b8ta Tokyo-Shinjuku Marui.

日本の店舗は日本法人の「b8ta Japan」(東京都千代田区)が運営。
店舗内はいくつかの区画に区切られており、各区画の出店企業・ブランドから月額固定の出店料金を集めることで運営される。商品が売れても売れなくても出店料金は固定となり、売上はすべて出店企業・ブランドの収入となる仕組みだった。
そのため、新興企業であっても出店しやすいとしていた。

商品と商品説明のタブレット(ポータブルLED照明器具)。

各企業・ブランドのブースには様々な商品が置かれ、実際に商品を手に取って体験することができるショールーム的な運用が特色で、商品説明のためのタブレット端末も設置されていた。
一方で、国内の多くの店は百貨店やファッションビルなどの商業施設内に立地しており、それゆえ来店客からは「何の店か分かりづらい」との声も少なくなかったようだ。

2022年に米国も全店閉店、日本法人は独立していたが

b8taは経営不振などから2022年2月にはアメリカの全店舗が閉店。 それに伴い、同月にb8ta Japanは「b8ta」の商標権やソフトウェアのライセンスを取得し、 アメリカのb8taから独立して営業を続けていた。

この時点で全国10店舗体制をめざしており、2024年には羽田空港第1ターミナルやJR名古屋高島屋などに期間限定出店もおこなったものの、店舗網は徐々に縮小。2025年3月にはb8ta有楽町店(電気ビルヂング南館内)とb8ta阪急梅田店を閉店し、残るはb8ta渋谷店のみとなっていた。
2025年9月には最後に残った渋谷店を9月末に閉店させることを発表。個性的な業態で全国展開を図ったb8taだったが、日本から姿を消す見込みとなっている。

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