三越伊勢丹HDの大西社長、2016年度末で退任へ

三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長(61)が、3月31日付で辞任する。

任期途中の辞任発表-成果だせず

辞任は日本経済新聞が3月6日付けで報じたもの。
追記:後任の社長には、伊勢丹出身で、現・経営戦略本部長の杉江俊彦取締役専務執行役員(56)が就任する。また、三越出身の石塚邦雄会長(67)も、6月の株主総会で退任する予定だという。
大西氏は1979年に伊勢丹に入社。2009年伊勢丹社長執行役員となり、2012年2月1日に三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長に就任した。
就任後は、全国各地に中~小型店の出店を進めるとともに、旗艦店への「空港型免税店」など外国人向け売場の開設不振を極めたJR大阪三越伊勢丹の業態転換、CCC(蔦屋)との提携(Tポイントカードの導入ルクアイーレへの「蔦屋書店」出店)などを進めてきた。

全国で小型店の開設も進めた(静岡伊勢丹・MIプラザ藤枝店)。

しかし、鳴り物入りで開業した空港型免税店の各店は、爆買い傾向の変化に加えて「日本人向けの売場で買い物をしたい」という訪日客のニーズとは異なった売場づくりもあり、売上は振るわなかった。免税店同士の競争も熾烈で、銀座三越に2016年1月に開業した大型空港型免税店「Japan Duty Free GINZA」では閑古鳥が鳴いている、という状況の日も少なくない。

銀座三越。

また、グループの旗艦店である「新宿伊勢丹」では、その好調さを他店に波及させることができないばかりか、新宿伊勢丹でも若者客の取り込みができなくなり、客層の高齢化も課題となっていた。
2017年3月には千葉三越、多摩センター三越を閉店させるほか、今後は丸井今井札幌本店・札幌三越、新潟伊勢丹・新潟三越、伊勢丹松戸店、伊勢丹府中店、静岡伊勢丹、広島三越、松山三越についても売場面積の削減や業態転換などを示唆している。

今後も店舗整理と業態転換が進むと思われる(鹿児島三越)。

「コト消費」重視での経営改善計画、成否はいかに

三越伊勢丹ホールディングスでは、業績改善のためのあらたな試みも実施している。2016年11月にはゲーム「艦隊これくしょん」とのコラボレーションを実施したほか、2017年1月にエステサロンなどを運営する「SWPホールディングス」を、2月には主に富裕層をターゲットとした旅行会社「ニッコウトラベル」を買収。いわゆる「コト消費」に重点を置くことで、客層の拡大や経営の改善を図りたい考えだ。また、旗艦店である「日本橋三越本店」でもコト消費に重点を置いた改装を進めていくという。
 
「艦これ」とのコラボも話題となった。

今後、新社長の下では、どのような「活性化策」が採られるのであろうか。百貨店の雄・三越伊勢丹だけに、その後継者や経営方針は業界全体の注目の的となろう。

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