マルカン百貨店、リノベで再活用決定-大食堂はマルカン運営も

6月7日で閉店するマルカン百貨店(花巻市)の建物が、地元企業のリノベーションにより新業態で再活用される方向で固まったことが都商研の取材で明らかになった。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 リノベによる再活用が決定したマルカン百貨店。

マルカン、リノベーションで再活用へ

「マルカン百貨店」は岩手県内でスーパーマーケットや書店を運営するマルカングループの中核企業の1つで、1973年に開店。
花巻市内では唯一の百貨店であったが、近年はライフスタイルの変化などに伴い売上が著しく減少。老朽化に伴う耐震化工事に多額の費用がかかることから、2016年6月7日を以て閉店すると発表していた。
これを受け、花巻市でリノベーション事業を行う「花巻家守舎」は、マルカングループから百貨店の建物を引き継ぎ、耐震化工事を行った上で店舗を再活用したい意向を表明していた。
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マルカン百貨店6階の大食堂。

名物の大食堂も存続へ-他フロアにはテナント誘致

複数の関係者への取材によると、現在マルカン百貨店の売場となっている地上1階から5階、そして閉鎖中の地下1階には花巻家守舎が新たなテナントを誘致する方針で、6階の大食堂については引き続きマルカングループが運営する見込み。マルカンが協力するかたちで、別企業がマルカンのノウハウを生かして運営する可能性もあるという。
閉店発表後は、百貨店の名物である大食堂の「巨大ソフトクリーム」や「ナポリかつ」を食べようとファンが殺到していたが、これらも晴れて存続することになるとみられる。

マルカン百貨店は予定通り6月7日に一旦閉店。今後は花巻家守舎が新会社を設立、8月までに詳細を詰め、建物の再活用可否の最終判断を行う。なお、建物は今後もマルカングループが保有する。
すでにマルカン百貨店再活用後の建物にテナント出店を検討している企業もあるといい、新店舗の開業時期や、6階のマルカン大食堂以外のテナントについては、今後順次発表する予定になっているという。
再活用は早くても来年になる。

大型店再活用の新モデルとなるか

近年、こういった大型店の再活用に関しては、大型空き店舗が立地する自治体が関与する例が非常に多い。
日経グローカルが大型空き店舗が発生した全国の自治体に対して行った調査(2013年)によると、大型空き店舗の再活用に際して約4割の自治体が何らかの政策的対応を採ったといい、そのうち6.4%の自治体が店舗跡の建物などの買収を、3.3%の自治体が家賃の補助を、1.9%の自治体が建物などの第三セクター化を行ったという。

ライフスタイルの変化や総合スーパー業界の不振により、今後も大型空き店舗問題は深刻化することが予想される。
従来、このような地元企業主導でのリノベーションによる大型店跡の再活用は、その多くが大都市において行われてきたものであった。
もしこのような小都市においても、こういった所有者移転を行わずこれまで大型店を運営していた企業も協力するという形でのリノベーションが成功したならば、大型空き店舗再生の新たなモデルケースの1つとなることも期待されよう。

ヘ テ ム ル

“マルカン記念写真集”も発売

閉店を控え、マルカン百貨店の大食堂には連日多くの客が訪れている。館内では記念写真展が実施されているほか、今後「マルカン百貨店記念写真集(仮称)」の発売も予定されている。
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マルカン写真集発売決定(店内掲示より)。

※この記事は花巻市内の複数の関係者への取材に基づいて作成しました。
※プレスリリースを受け、記事の一部を追記しています。

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外部リンク:マルカン百貨店
外部リンク:マルカングループ
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