伊勢丹松戸店が閉店-2018年3月21日、43年の歴史に幕

千葉県松戸市のJR松戸駅前・伊勢丹通り商店街にある百貨店「伊勢丹松戸店」(松戸伊勢丹)が、2018年3月21日午後7時すぎに閉店し、43年の歴史に幕を下ろした。

最終営業日の伊勢丹松戸店。
屋上看板の一部には既に足場が組まれていた。

松戸市に支援打診するも失敗、結局閉店に

伊勢丹松戸店は1974年4月に開業。
地上11階、地下1階建てで、売場面積は31,268㎡。建物は投資ファンドなどが所有する。2015年度の売上高は約192億2500万円。

松戸市中心部のランドマークだった。

 三越伊勢丹は2017年に松戸店の業績低迷から直営売場を4階以下に圧縮することを発表。さらに松戸市が4階の一部を10年間、計21億円で貸借する計画であったが計画は最終段階で頓挫。
結局、2018年3月21日を以て閉店することとなった。
詳しくはこちら。

雪と雨のなかでの閉店セレモニー

最終営業日となった21日、松戸市内は早朝から雪混じりとなり天候に恵まれなかったもの、祝日だったこともあり多くの客が訪れた。
伊勢丹では14日から「ご愛顧感謝ファイナルフェスタ」を開催中。館内には「私と伊勢丹松戸店」と題した企画展示や、本物の桜の木を用いたメッセージスポットが設けられた。

賑わう最終営業日。

アトレ松戸やパチンコ店などでも伊勢丹に感謝する横断幕やポスターが設置され、松戸駅周辺は伊勢丹一色となった。

松戸駅に設置された横断幕。


チロルチョコの包み紙2294枚で作られた文字。

閉店時間が近づき、19時すぎからは閉店セレモニーが開催された。市民有志や店員も参加するお別れライブも実施され、地元アーティストによる「クロージングソング」も披露された。
店長の挨拶、そして「蛍の光」が歌われたあと、伊勢丹松戸店はその歴史に幕を下ろした。

地元アーティストと店員によるオリジナルソング披露。


閉店セレモニー、店長による挨拶。

店舗跡の活用方法などは決まっていない。

2018年、すでに5百貨店が閉店に

1月には十字屋山形店が、2月には西武百貨店船橋店、西武百貨店小田原店、ヤマトヤシキ姫路本店が閉店。松戸伊勢丹の閉店により、僅か3ヶ月の間に5つの百貨店が閉店したこととなる。
6月には名古屋市の丸榮が約400年の歴史に幕を下ろす。

閉店の経緯などについて詳しくはこちらの記事を参照:伊勢丹松戸店、2018年3月21日閉店-縮小模索も結局「閉店」に」。

外部リンク:伊勢丹松戸店
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