カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ドン・キホーテ北千住西口店、2021年7月2日開店-北千住駅前通りに

東京都足立区の北千住駅前通りに「ドン・キホーテ北千住西口店」が2021年7月2日に開業する。

ドン・キホーテ北千住西口店。

ドンキ、北千住駅前の緑屋→ツタヤ跡に出店

ドンキが出店するのは北千住駅前通りの宿場通り商店街にある「やよいビル」の1階から3階、店舗面積は約832㎡。かつてここは百貨店「緑屋」だったが1994年に閉店し、近年はTSUTAYAとブックオフが出店していた。2021年現在、やよいビルには「焼肉ライク」「銀座アスター」など飲食店等が出店する。
また、同じ通り沿いにはヨークフーズ千住店(旧イトーヨーカドー)」が出店する。

やよいビル・店舗周辺。

ドンキでは、近隣に大学が多いことから大学生向け商品を充実させるほか、近隣飲食店の業務需要や緊急対応に応えてサポートできるよう、お酒を強化。さらに、幅広い年齢層の住民が買い物しやすいように店内にエスカレーターを設置する。
また古い宿場町として周囲が醸し出す情緒に馴染むような「レトロ感」をテーマに、北千住にある飲み屋横丁、隅田川の花火大会をイメージし、提灯やLEDライトで演出し昔ながらの懐かしさと、新しい変化が混在する北千住の街にマッチした店づくりをおこなうとしている。

ドン・キホーテ北千住西口店

住所:東京都足立区千住二丁目25-1
営業時間:9時~翌5時

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丸善池袋店、2021年7月31日閉店-電車がある「都内最大級の文具専門店」、僅か4年の歴史に幕

東京都豊島区の池袋駅東口近くにある大型文具店「丸善池袋店」が2021年7月31日に閉店する。

丸善池袋店(公式サイトより)。

池袋東口の「電車がある丸善」、4年で閉店

丸善池袋店は2017年8月に南池袋の藤久ビルに開店。建物内に西武・京急などの電車車両(カットモデル)が展示されたことも話題となった。隣接地には同系列である淳久堂書店の都内旗艦店「ジュンク堂書店 池袋本店」が出店する。
丸善池袋店は文具店としては都内最大の規模で、ブック&ステーショナリーカフェ「ほんのひととき」も併設されるなど丸善の旗艦店であった。しかし、コロナ禍のなか僅か4年の歴史に幕を下ろすこととなった。

後継テナントや店内にある電車(ビル側の所有)の処遇については6月時点で発表されていない。
文具売場については隣接するジュンク堂書店に移設される可能性も高いであろう。

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イオンなかま店、2021年9月30日閉館-旧ダイエーの旗艦店「ショッパーズモール」、跡地に新施設建設へ

福岡県中間市の筑豊電鉄通谷電停前にある大型ショッピングセンター「イオンなかま店」が、一部専門店を除き2021年9月30日に閉館。跡地には新たな商業施設が建設される。

イオンなかま店。

九州有数の大型店だった旧ダイエーなかま店

イオンなかま店は1978年2月に現在の東館が「ダイエー中間店」として開店。1993年に現在の西館にあたるディスカウント店「バンドール中間店」が、1998年に現在のモール館にあたる専門店街「中間アミューズプラザ21C」が開業し「ダイエーショッパーズモールなかま」となった。なお、バンドールは、当初は百貨店「プランタンなかま」として計画されていたものだった。
2015年9月には運営がイオン九州に引き継がれ、現在の「イオンなかま店」となった。

ダイエーなかま店。

建物は東館をイオングループが、それ以外をグリーンプラザ開発などが所有しており、地上3階、モール館は5階建て、延床面積は83,427㎡、店舗面積は34,241㎡、専門店数は約100店、駐車場台数は2000台と、イオン九州のなかでも有数の大型店となっている。

跡地に新店舗建設へ-映画館など一部は営業継続

今回完全閉店するのは核テナント「イオン」、書店「アシーネ」などが出店する「東館」部分。それ以外の西館・モール館に入居する16スクリーンの大型シネコン「ユナイテッドシネマ」、ゲームセンター「セガアリーナ」、家電「ベスト電器」、ファストファッション「ユニクロ」など一部の店舗は営業を継続する。
追記:ベスト電器など一部テナントも9月の閉店を発表している。
なお、東館の跡地には新たな店舗をし、2022年秋を目処にリニューアルオープンするとしている。一方で「イオンなかま店を建て替える」とは発表していないため総合スーパーのイオンが再出店するかどうかは不透明となっている。
イオンなかま店では、6月25日より閉店セールが開催される。
追記:多くの専門店が今秋に閉店、全館改修をおこなう予定。

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大塚家具、ヤマダHDの完全子会社に-2021年8月に上場廃止

家電量販店最大手「ヤマダデンキ」を中核とする持株会社「ヤマダホールディングス」(群馬県高崎市)は、家具販売大手「大塚家具」(東京都江東区)を完全子会社化することを2021年6月9日に発表した。大塚家具は上場廃止となる。 ヤマダ電機本社。(群馬県高崎市)

ヤマダ電機、大塚家具との連携強化を推し進めていた

ヤマダ電機は2011年に住宅メーカー「エス・バイ・エル」を買収し住宅関連事業に本格参入して以降、2012年に旧日立化成系の住宅設備メーカー「ハウステック」を買収するなど関連事業の強化を推進、家電販売事業との相乗効果が期待される「スマートハウス」の拡販を目指している。
同社は2016年11月、東京都立川市に生活提案型業態「LABI LIFE SELECT」1号店を出店、2017年6月には群馬県前橋市の同社アウトレット店舗跡を業態転換する形で家具・インテリア専門店「インテリアリフォームYAMADA」を出店、同年9月からは家電製品と家具・インテリアの併売、直営カフェの併設を行う新業態「家電住まいる館YAMADA」を全国展開している。
ヤマダ電機家電住まいる館。(福岡市東区、再開発で閉店済み)

ヤマダ電機は2019年2月に大塚家具と資本業務提携を締結して以降、3月に人的交流を開始、5月にはヤマダ電機一部店舗での大塚家具商品の取扱いを開始、7月には群馬県前橋市のインテリアリフォームYAMADAを大塚家具とのコラボ店舗に転換するなど提携関係を強化。さらに12月30日付で家具販売大手「大塚家具」(東京都江東区)株の過半数となる51.74%(議決権比率)を第三者割当増資により取得し、子会社化していた。

「IDC OTSUKA×YAMADA」新宿ショールーム。(東京都新宿区)
(三越新宿ビル南館、旧・新宿三越)

大塚家具は上場廃止-大塚久美子社長は退任済み

大塚家具は2021年8月30日付でヤマダデンキの完全子会社となる予定。株式交換比率は、大塚家具株式1株に対してヤマダHDの普通株式0.58株を割当交付する。

IDC OTSUKA×YAMADA 大塚家具有明本社ショールーム。

大塚家具の店舗のうち一部旗艦店は、2020年6月より順次「IDC OTSUKA×YAMADA」に転換しているほか、創業家であり前社長であった大塚久美子氏は同年12月に退任しており、現在はヤマダHDの社長の三嶋恒夫氏が大塚家具の会長兼社長を務めている。

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ジャニーズショップ原宿、2021年8月31日閉店-ジャニショ1号店、西武百貨店に「渋谷店」として9月出店

東京都渋谷区神宮前にある「ジャニーズショップ原宿」が2021年8月31日で閉店。代替店舗として「西武渋谷店」B館地下1階に「ジャニーズショップ渋谷」が2021年9月に開業する。

西武百貨店渋谷店B館。

原宿のジャニショ、33年の歴史に幕

ジャニーズショップ原宿は1988年に開業。「ジャニーズショップ」の屋号を冠する1号店であり、33年に亘って同じ場所で営業をおこなってきた。
(なお、建物は撮影禁止である)
移転先となる西武渋谷店B館地下1階にはジャニーズJr.のグッズを中心に扱う「Johnnys’ISLAND STORE」が出店しているが、そちらは7月16日に閉店。9月に「ジャニーズショップ渋谷」としてリニューアルオープンする。
ジャニーズショップ原宿では、閉店を前に7月23日から「LOVE,HARAJUKU」と題した期間限定のポップアップショップを開催する。

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イトーヨーカドー刈谷店、2021年9月5日閉店-エルシティの核店舗、41年の歴史に幕

愛知県刈谷市のショッピングセンター「エルシティ」内に入居する総合スーパー「イトーヨーカドー刈谷店」が2021年9月5日に閉店する。

イトーヨーカドー刈谷店。

エルシティの核店舗、41年の歴史に幕

エルシティはJR東海道線「逢妻駅」から北東1㎞に位置し、1979年11月開業。地下1階、地上2階建で店舗面積は10281㎡。核店舗のイトーヨーカドー刈谷店はうち5808㎡を占め、地下1階と地上1階に入居している。ヨーカドーのほかに同じく核店舗の「エディオンエルシティ刈谷店」のほか、「ダイソー」「カーブス」など20店程の専門店が入居している。

エディオンが準核として出店する。

愛知県内のヨーカドーとしては、豊橋店(1978年10月開店ー2017年1月9日閉店店舗跡にはMEGAドン・キホーテが出店)に続き、2番目に開店した店舗だった。

後継テナントについては未定

刈谷店は築41年が経過し、老朽化が進んでいた。2021年6月時点でエルシティの他のテナントの営業についてやヨーカドーの後継テナントについては発表されていない。
刈谷店の閉店で、愛知県内のヨーカドーは赤池店(プライムツリー赤池)・安城店・尾張旭店・知多店の4店舗となる。
(写真協力:全国スーパーめぐりさん

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イオンフードスタイル日野駅前店、2021年6月26日開店-ダイエー、いなげや跡に出店

東京都日野市のJR日野駅近くに、ダイエーの食品スーパー「イオンフードスタイル日野駅前店」が2021年6月26日に開店する。

イオンフードスタイル日野駅前店。

ダイエー、日野駅前通りに出店

ダイエーが出店するのは、日野駅前通りにあり2019年11月に閉店した「いなげやina21日野駅前店」の跡地。
設置者は大和ハウス工業で、建物は2階建て。1階は駐車場となる。店舗面積は852㎡。

店舗周辺には単身・2人世帯、世代別には30代~40代が多いことが特徴であるため、ダイエーは「お客のニーズを知り、お客に寄り添うスーパー」として、地域の日々の暮らしを支える店舗を目指すとしている。

イオンフードスタイル日野駅前店(ダイエー)

住所:東京都日野市日野本町3ー8ー6
営業時間:8時~23時

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イトーヨーカドー日立店、2022年1月16日閉店ー北関東のヨーカドーは2店のみに

茨城県日立市のJR常磐線日立駅前にある総合スーパー「イトーヨーカドー日立店」が2022年1月16日に閉店する。

イトーヨーカドー日立店。

日立駅前のヨーカドー、30年の歴史に幕

イトーヨーカドー日立店は日本鉱業(のちのジャパンエナジー、現・ENEOS)貨物駅・荷扱い所跡地に1991年10月30日開店。建物は地下1階、地上5階建てで延べ床面積は約24,000㎡、店舗面積は20,396㎡。
開店時は日立市内では「伊勢甚日立店」(→ボンベルタ伊勢甚日立店→さくらシティ日立、2008年閉店、店舗面積17,500㎡)と並ぶ規模の商業施設だった。

イトーヨーカドー日立店・エントランス。

イトーヨーカドーは、近年は日立市の人口減少や郊外型ショッピングセンターとの競争激化で売上が減少。2011年には水面下で閉店を検討していたが東日本大震災の復興需要により来店客が増加したため撤回、2015年にも閉店を検討したが地元の要望で営業を継続した。2018年に日立市に閉店の協議の申し入れをした際は市が協力を約束。それを受け、日立市は2019年2月に1億5,000万円をかけ4階に屋内型遊び場「Hiタッチらんど・ハレニコ!」を整備。2020年3月には書店「丸善」を誘致し、集客を図っていた。それ以降、イトーヨーカドーの営業フロアは地下1階~3階となっていた。

店内の吹き抜けにはダブルクロスエスカレーターが。

しかし、2020年10月にイトーヨーカ堂が閉店を決定。市は存続を要望するも叶わなかったといい、閉店の理由の1つには新型コロナウイルスの影響もあるとしている。
追記:丸善など一部テナントは営業を継続する。

一部フロアは営業継続、市は後継テナント誘致の考え

イトーヨーカドー日立店の建物は、ヨーカドー閉店後も4階と5階のみ営業を継続。市は後継の店舗を誘致する考えという。
イトーヨーカ堂は近年不採算店舗の閉鎖を進めており、北関東でも2019年2月に古河店(茨城県古河市)が閉店(店舗跡には2020年7月、あかやまJOYが開業)。2021年2月には小山店(栃木県小山市)伊勢崎店(群馬県伊勢崎市)が閉店し、群馬県からは完全撤退していた
日立店の閉店後、北関東のイトーヨーカドーは竜ヶ崎店(茨城県龍ケ崎市)と宇都宮店(栃木県宇都宮市)の2店のみとなる。
(撮影:アイビスさん

 

とらのあな札幌店・とらのあな広島店、2021年6月30日閉店-オンラインシフトで東名阪圏・岡山・台北のみに

東京都千代田区に本社・本店を置く大手漫画・同人誌専門店「虎の穴(コミックとらのあな)」は、北海道札幌市中央区の「とらのあな札幌店」、広島県広島市中区の「とらのあな広島店」2店舗を2021年6月30日に閉店する。

道内唯一のとら、18年の歴史に幕

とらのあな札幌店は2003年11月に同社北海道1号店として開店。札幌店は積極的な統廃合や移転を行う同社店舗としては極めて珍しく、開店以来一切の店舗移転を行っておらず、左隣にある高桑ビル(旧・丸井今井札幌店南館/MARUZEN&ジュンク堂書店・ポポンデッタなど入居)、右隣にある丸大ビル(アニメイト・メロンブックス・らしんばんなど入居)とともに、道内随一のサブカル分野に特化した集積を形成していた。
同店は他閉鎖店舗と異なり定休日の導入を実施しなかったが、新型コロナ感染拡大を受けて段階的に営業時間を短縮していた。

とらのあな札幌店とアニメイト札幌店。

広島・紙屋町のとら、規模縮小の末に閉店

とらのあな広島店は、2001年9月に同社中国地方1号店として開店。初代店舗は広島本通商店街アーケードの西端に位置しており、徒歩圏内のサンモール(ボークスなど入居)やアニメイト、イエローサブマリン、ドスパラ、パソコン工房(2013年1月閉店)とともに、サブカル分野に特化した集積を形成していた。2013年3月には競合関係にあるアニメイトグループのデオデオネバーランド跡増床移転に事実上対抗するかたちで、現在の広電紙屋町東電停前に増床移転した。(初代店舗は広島旧店として同年5月まで営業継続)

とらのあな広島店。

現店舗では公共交通機関からのアクセス改善や売場の回遊性向上、女性向け商品の拡充を図ったが、2019年10月からは他閉鎖店舗と同様の定休日を導入、2021年1月31日には売場をワンフロアに集約するなど営業体制の縮小を進めていた。

好調なオンラインに集中、直営店はさらなる減少も?

虎の穴は2021年6月に発表した「事業構造転換の取り組みと実績」にて、好調な通信販売(売上高145億円見込/2021期)やFantia(売上高71億円見込/2021期)といったオンライン事業への投資拡大を打ち出した。その一方、同社の祖業である店舗事業に関しては「選択と集中の推進」を掲げ、今後もinShop流通の拡大と中期的な旗艦店への集約をめざす方針を示している。
とらのあな札幌店・広島店の閉店により、2021年7月以降同社の直営店は東名阪の三大都市圏周辺と岡山、台湾台北のみとなる。

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イオンモール白山、2021年7月19日開業-北陸初出店53店「食とエンターテインメント」充実

石川県白山市(旧・松任市)横江町の北陸自動車道白山インターチェンジ近くに、イオングループのショッピングモール「イオンモール白山」が2021年7月19日午前9時にグランドオープンする。

イオンモール白山。

イオンモール、開発すすむ区画整理事業地区の核に

イオンモール白山は北陸自動車道白山インターチェンジ付近で白山市が実施している「横江町土地区画整理事業施行地区」に出店するもの。金沢外環状道路海側幹線や幹線道路の県道194号も近く、アクセスが良好なことから、北陸3県からの広域集客も期待できる立地で、土地区画整理事業施工地区内には、近年「コメリパワー白山店」の出店や「クスリのアオキ本社」が新築移転するなど、発展が進む地域となっている。
イオンモール白山は地上3階建、敷地面積は約175,000㎡、総賃貸面積は約74,000㎡、延床面積は約110,000㎡、総店舗数は約200店。駐車台数は約3,800台。
施設テーマは「地域とともに、地域のために、『かがやきたい』を叶える街を。」で、幅広い世代の方々に「喜び」、「驚き」、「感動」体験をご提供し、地域の交流拠点を担う、街のにぎわい拠点としてオープンするとしている。

イオンシネマやスポーツゼビオなどが出店。

外装・内装は「白山の特徴」を表現

イオンモール白山の外装コンセプトは「URBAN LIFE SCAPE 雄大な白山連峰の自然と街並みの融合」。傾斜屋根や立体感ある外装によってり白山連峰の山並みを表現している。
また建物中央部にはランドマークの大屋根とガラスカーテンウォールを設置している。

モール中央部。

また、内装コンセプトは「白山のふもとに街をつくる」で、雨などの天候でもモール内で街歩きを楽しめるよう、白山の緑豊かな自然を感じられる街路樹がある空間を創出。メインモール中心部の「かがやきストリート」は木々があふれ、モダンな街並み空間を目指したという。
また日本三大紬で「石川県指定無形文化財」と「経済産業大臣指定伝統的工芸品」である「牛首紬」をガラスに挟み込むなど、白山の様々な工芸品を組み込んだモールとなっている。

かがやきストリート。

1階は「Dramatic Street(ドラマチック ストリート)」をコンセプトに、スイーツやベーカリー、生鮮食品、地元食材などが揃うフードゾーンや非日常を楽しめるレストラン、大型ファッションなどの四季折々のライフスタイルが楽しめるゾーンとなる。
2階は「Daytime Street(デイタイム ストリート)」をコンセプトに、ファミリーカジュアルを中心に、ライフスタイル雑貨、スポーツ、家電まで幅広い品揃えで日常に寄り添いライフスタイルをサポートするゾーンとなる。
3階は「Wonderland(ワンダーランド)」をコンセプトに、最新鋭のアミューズメントやシネマを導入するなど「体感」をキーワードにしたエリアや、子育て世代を応援するサービス・コミュニティ機能、話題の飲食店が集まるフードコートがあるゾーンとなる。

フードコート。

テナントとしては、イオンリテール運営の総合スーパー「イオンスタイル白山」を核店舗に「TSUTAYA BOOKSTORE(約1,800㎡)」や大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」、家電量販店「ジョーシン(上新電機)」やカプコンが運営するスポーツとアミューズメントを融合した体験型アミューズメント「MIRAINO(ミライノ)」、10スクリーン1118席を擁する「イオンシネマ」などが準核店舗として出店する。
なお、1階の準核店舗「ユニクロ」「ジーユー」は2021年秋に開業予定。合わせて約3800㎡の大型店となる。

館内イメージ。

イオン「AIカメラ」など新デジタルシステム多数導入

核店舗となるスーパー「イオンスタイル白山」では、近年イオンリテールが進めている専用端末でお客様が商品スキャンを行い、専用レジで会計を行う「どこでもレジ レジゴー」や、店内カメラを通じてお客様へお待たせすることなく接客を行えるほか、カメラ映像を通じて売場レイアウトや地域特性を生かす売場づくりに活用する「AIカメラ」が石川県初導入される。

イオンスタイル白山。

鮮魚コーナーでは、金沢港や加賀の橋立漁港で水揚げされた魚を対面コーナーで提供するほか、壁面のライブモニターで店内調理のライブも実施する予定だという。

鮮魚コーナーのイメージ。

量り売り総菜を提供する「リワードキッチン」では、能登牛の柔らか煮豚などの石川県の地元食材を使用した総菜を提供するほか、リカーコーナーでは、「能登ワイン」や地元酒蔵が生産した商品の販売やイオンスタイル白山だけの季節限定商品も取りそろえるなど、地元商品の販売に力を入れる。
イオンスタイル白山1階に隣接するゾーンでは、食物販を中心とした「白山マルシェ」を展開。地元の生鮮食品や洋菓子、グロサリーなどを展開する12店舗が出店する。

白山マルシェ。

モール1階には、日本を代表する5名のシェフがプロデュースし、地元食材を使用した特別メニューを提供するレストラン「Grand Chef’s Kitchen(グランシェフズキッチン)」や金沢の人気レストラン6社が結集し、スペイン料理、イタリアン料理、ステーキ、中華料理、和食、スイーツ、アルコールなど17種類の多彩なメニューを展開する新業態「FOOD HALL LOKU(フードホールロク)」なども展開する。

FOOD HALL LOKU(フードホールロク)。

専門店ゾーン、53店が「北陸初出店」

専門店ゾーンには、アメリカンスタイルファッションの「トミーヒルフィガー」や北欧スタイルの雑貨ブランド「フライングタイガーコペンハーゲン」、食をテーマにしたライフスタイルショップ「スリーリトルソングバーズ」などが石川県内初出店する。
イオンモール白山全体では、北陸初(新業態含)の店舗が53店舗、石川県初の店舗が22店舗となる予定である。

専門店ゾーン。

館内には「~“トキ”を楽しむ・遊ぶ・過ごす~」をテーマに、エンターテインメントとサービスの専門店も出店する。
1階には、書店とカフェが一体化した店舗である「TSUTAYA BOOKSTORE」が石川県初出店する。この書店にはスターバックスコーヒーが併設されており、書籍やカフェを楽しめる空間となる。

TSUTAYA BOOKSTORE。

2階のレストラン街「フードストリート」は全14店舗。
名古屋の老舗うなぎ店「うなぎの中庄」など6店舗が北陸初出店。そのほか、金沢の寿司店「もりもり寿し」などが出店する。

フードストリート。

3階には、カプコンが運営するスポーツとアミューズメントを融合したアミューズメントスペース「MIRAINO(ミライノ)」が出店する。

CAPCOM MIRAINO(ミライノ)。

カプコンミライノ館内では、クレーンゲームや音楽ゲームなどのアーケードゾーンをはじめ、10mの高さを誇るクライミングウォールやレクレーショントランポリンなど大型遊具を設置している「Crazy BANet」、カプコンオリジナルVRを楽しめる「VR-X」などの様々なアミューズメントで楽しめる空間となっている。

大型遊具「Crazy BANet」。

3階のフードコート「フードフォレスト」は、1000席の客席を備え、14店舗が出店する。

フードフォレスト。

今回のイオンモール白山は、白山市が実施している「横江町土地区画整理事業施行地区」への出店であり、イオンは年間800万人の来客を想定している。
今後は、モールを中心としてより人の流れが活発になることが期待されている。
なお、イオンモール白山の開業により、同店から2キロほど東にあった「イオン御経塚ショッピングセンター(旧・御経塚サティ)」は5月31日に閉館、23年の歴史に幕を下ろすこととなった。

イオン御経塚店は代替閉店に(写真提供:@んぜんぴんさん)

イオンモール白山

住所:石川県白山市横江町土地区画整理事業施行地区内1街区 
営業時間(イオンモール専門店街):午前10時~午後9時
営業時間(イオンスタイル1階):午前8時~午後10時
営業時間(イオンスタイル2階・3階):午前9時~午後9時
営業時間(レストランゾーン):午前11時~午後10時
営業時間(イオンシネマ):午前10時~午後12時

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