カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

エスティローダー、日本国内のデザイナーフレグランス展開を2021年8月31日終了ー化粧品ブランド「アラミス」など日本撤退、新型コロナで

化粧品大手「エスティローダーカンパニーズ」(本社:米国ニューヨーク州)の日本法人である「ELCジャパン」(本社:東京都千代田区)は、同社の男性化粧品ブランド「アラミス(aramis)」を始めとするデザイナーフレグランス事業部管轄ブランドの日本における商品展開を2021年8月31日で終了した。

アラミスの店舗。(既に閉店済み。)

「アラミス」の他にもブランドフレグランスも撤退へ

今回展開を終了したブランドは、男性化粧品ブランドの「アラミス(aramis)」と、フレグランスブランドの「トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ダナキャラン(DONNA KARAN)」「DKNY」の合計6ブランド。

総合男性化粧品ブランドとして有名な「アラミス」

今回終了しらブランドのうち男性化粧品ブランドとして抜群の指名度を持つアラミスは、1964年に世界で初めての総合男性化粧品ブランドとしてアメリカで誕生。

アラミス・ラボシリーズの商品(公式ショップより)。

とくに、ブランド名の起源となった成功する男の香水という別名を持つ「アラミスクラシック(aramis  classic)」や、最新のテクノロジーを取り入れ男性の肌・皮膚を徹底研究して作り上げた総合男性化粧品ブランド「ラボシリーズ(LAB SERIES)」などの商品で知られている。
日本国内では、百貨店のほか、ドラッグストア、ロフトや東急ハンズといった大型雑貨店など幅広いチャネルで展開していた。

店頭に掲示された告知文。

海外でも2023年までに撤退決定、新型コロナが影響か

今回の店舗網縮小の理由について、東京都内の百貨店関係者の話によると「新型コロナの影響によるエスティローダー社の事業見直しの一環によるもの」とのこと。
なお「ラボシリーズ(LAB SERIES)」については、今後も継続展開の方針を示しているが、こちらもオンラインストアと一部の百貨店を除き、2021年8月までに大幅に店舗網を縮小している。
(オンラインのラボシリーズ公式ショップは営業を継続している)
また、同社のデザイナーフレグランス事業部管轄のブランドは、海外市場においても2023年までに撤退・移管することが既に発表しており、好調なラグジュアリーフレグランス事業に注力するものとみられる。
コロナ禍の生活様式の変化のなかでも、男性のジェンダー観の変化により盛況を呈する男性化粧品市場だが、その中でもアラミスは草分け的な存在として高い知名度を誇っていた。
しかし、今回のアラミスの日本撤退は男性化粧品市場のトレンドが「男らしさを引き立てるため」から「清潔感を保つため」への変化を象徴するような出来事にも見える。
ラボシリーズも10月に全面リニューアルを実施しており、今後の同社の戦略に注目が集まる。

現在「ラボシリーズ」を展開している実店舗
(2021年11月時点)
  • 伊勢丹新宿店メンズ館 1階(東京都)
  • 阪急メンズ東京 1階(東京都)
  • 阪急メンズ大阪 B1階(大阪府)

    阪急メンズ東京。

関連記事:サン宝石、2021年8月27日倒産-新型コロナ影響で民事再生法申請、営業は継続
関連記事:ワールド、「ピンクアドベ」など12ブランドを2022年3月期までに廃止・閉店-新型コロナで収益悪化、2020年夏の発表分と合わせて
関連記事:セシルマクビー、2021年2月までに全店閉店-「109系」人気ブランド、新型コロナ影響か
関連記事:レナウン、2020年5月15日民事再生手続き申請-大手アパレル、新型コロナ影響で倒産
関連記事:アイ・ティ・オージャパン、2020年5月7日倒産・全店閉店-百貨店メンズアパレル「バジエ」など展開
関連記事:オンワードHD、2021年2月期までに約1400店舗を閉鎖-全店舗の約半数

西友深沢店、2021年12月19日閉店ー西友最後の「ホームセンター」、2022年春食品スーパーとして再開店へ

東京都世田谷区の目黒通り沿い、産業能率大学自由が丘キャンパス向かいにあるホームセンター(DIY専門店)「西友深沢店」が2021年12月19日に閉店、改装工事を経て2022年春に食品スーパーとして再開店する。
西友深沢店。

西友のホームセンター業態「DAIK」として開店した

西友深沢店はマンションの1階に入居。店舗面積は1,829㎡。一般的な西友とは異なり深沢店はホームセンター業態となっており、園芸用品・DIY用品・住居用品などを扱っている。

西友深沢店のフロアガイド。

西友深沢店は元々「DAIK深沢店」として1981年12月10日に開店。「DAIK」は「西友ストアー」(現・西友)が1980年より展開していた都市型ホームセンター業態で、深沢店は「浜田山店」(東京都杉並区)に次ぐDAIKの2号店であった。
深沢店の開店時には当時同じグループであった西武百貨店の力を生かし、「シアーズ・ローバック」(アメリカ)のタオルや「ヘンケルス」(ドイツ)の包丁、「リバティ百貨店」(イギリス)のテーブルクロスなど西武百貨店が提携していた海外ブランドの商品が多く並べられたほか、1匹50万円の熱帯魚やマルチーズ、ペルシャ猫などを扱う高級ペットコーナーも存在した。
西友深沢店」と改称されたのちも引き続きホームセンター業態として運営されていた。

西友のホームセンター業態、消滅へ

西友は1980年から都市型ホームセンター業態「DAIK」として浜田山店、深沢店など3店を出店したが、以降は出店を中止。1998年から「LIVIN光が丘」(練馬区)や「LIVIN錦糸町」(墨田区)「西友荻窪店」(杉並区)「西友吉祥寺店」(武蔵野市)など西友が運営する大型店・総合スーパーの住居用品売場を改装する形で出店を再開したが、近年は店舗が縮小していた。
西友広報部によると「DIY商品を扱う店舗は深沢店のみ」といい、今回の深沢店の閉店で西友のホームセンター事業は幕を閉じることとなる。西友深沢店の閉店のお知らせ。

2022年春に「食品スーパー転換」へ

西友深沢店は2021年12月19日18時をもって閉店し、取扱商品を食料品に変更、食品スーパーに改装・業態転換され2022年春に再開店する予定。深沢店の立地する世田谷区深沢地区は高級住宅地として知られており、西友深沢店の隣には高級スーパーの「紀ノ国屋」が出店している。
西友が食品スーパーとして再開店したのち、付近の住民に支持される品揃えができるか注目される。

関連記事:ラオックス BEAUTY AIRPORT自由が丘店、2021年12月3日開店-LaOX「アジアコスメ専門」新業態
関連記事:ピーコックストア自由が丘店、2021年5月31日閉店-自由が丘学園→トモエ学園跡の旧・大丸、2023年再出店めざす
関連記事:西友高田馬場店、2021年11月30日閉店-西友現存最古の店舗、59年の歴史に幕

 

関西スーパー、2021年12月15日にH2O(阪急阪神グループ)入り-最高裁、オーケーによる統合差止を棄却

関西地方の地場大手スーパー「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)は、2021年12月14日の最高裁判所によるオーケーの経営統合(株式交換)差し止めの仮処分に係る許可抗告を棄却する旨の決定を受けて、12月15日に「エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O・阪急阪神グループ)入りした。

2021年12月15日に更新されたH2Oグループのウェブサイト。

関西スーパー、結局「阪急阪神」の軍門に

「関西スーパー」と「エイチ・ツー・オーリテイリング」(阪急阪神)グループとの経営統合計画は、関西スーパーが2021年10月29日に開催した臨時株主総会において賛成割合66.68%(統合に必要な賛成割合は議決権の3分の2以上)という僅差で承認された一方、関西スーパーの買収をめざしていた首都圏の大手スーパー「オーケー」は「票の集計に問題があった」として、経営統合(株式交換)の差し止めを求める仮処分を申し立てていた。

1審の神戸地裁は11月22日に統合の差し止めを命じたものの、2審の大阪高裁では12月7日に統合を認める決定を出していた。

オーケーストア。

12月14日の最高裁の決定により、2審の大阪高裁による統合を認める判断が確定した。
そのため、関西スーパーは株式交換によって12月15日に「エイチ・ツー・オーリテイリング」傘下のスーパー「イズミヤ」、「阪急オアシス」と株式交換を実施。同日に「エイチ・ツー・オーリテイリング」を果たした。

関西スーパー。

統合日となった12月15日には、早くもH2Oのウェブサイトに「関西スーパー」のバナーが登場している。

関連記事:関西スーパーとH2O(阪急阪神グループ)、統合案を2021年10月29日可決-オーケー、僅差で敗北
関連記事:H2Oリテイリング(阪急阪神)、関西スーパーを2021年12月に子会社化
関連記事:アズナス、2021年中にもローソンに転換-H2O傘下の阪急エキナカコンビニ

ららステーション上海蓮花路、2021年12月20日開業-ららぽーと初の海外駅ビル、10月開業のららぽーと上海金橋と上海2店体制に

中華人民共和国・上海市閔行区の梅龍鎮地下鉄1号線蓮花路駅ビルに、三井不動産の海外初となるららぽーとブランドの駅ビル「三井ショッピングパーク ららステーション上海蓮花路」が、2021年12月20日に開業する。

三井ショッピングパーク ららステーション上海蓮花路。

上海の地下鉄駅ビルに「ららぽーと」出店

「ららステーション上海蓮花路」は地上5階建て、店舗面積は約16,500㎡。地下鉄を運営する上海申通地鉄が建設した駅ビルを三井不動産グループが賃借・運営する形式で、ビル内には1階にバスターミナル、2階に駅改札が設けられている。
1階の核店舗はドイツ系スーパー「ADLI」で、フードホール「station bazaar」とガンダムコラボのローソンも設けられる。
このほか「niko and…」「SEIKO」「合点寿司」など約90店舗に加え、シェアオフィス「DISTRII」も開設される。

10月にはららぽーと上海金橋も開業-ガンダムも設置

上海市内では、「三井ショッピングパーク ららぽーと上海金橋」(上海市浦東新区)も2021年4月28日に1期、10月20日に全面開業している。
こちらは約146,000㎡ (うち商業部分が約129,000㎡、オフィス部分が約17,000㎡)で、「ユニクロ」「ニトリ」「JINS」「SEIKO」「大戸屋」など約180店舗に加え、LDHグループの総合エンタテインメントスクール「EXPG ENTERTAINMENT」も進出。店舗前にはガンダム像も設置されている。

三井ショッピングパーク ららぽーと上海金橋。

三井ショッピングパークららぽーとは、マレーシア・クアラルンプールや台湾・台北市南港区、台中市、高雄市にも進出を発表しており、今後も東アジア戦略が進むものとみられる。

関連記事:仁恒伊勢丹、2021年9月30日1期開業-中国・天津3号店、全館開業は12月
関連記事:ファッションセンターしむら、2020年末までに全店閉店-しまむらの中国店舗、コロナ後の再進出めざす

西友烏山店、2022年1月31日閉店ーマイマートから55年の歴史に一旦幕、2023年秋の再出店めざす

東京都世田谷区の京王線千歳烏山駅近くにある食品スーパー「西友烏山店」が2022年1月31日に閉店し、建物を建て替えしたのち、2023年秋の再開店をめざす。西友烏山店。

「西友」の前身の1つ、「マイマート」として開店した

西友烏山店は地上2階建て、売場面積は981.3㎡。1階では主に生鮮食品と総菜を、2階では加工食品や日用品などを扱っている。店内のフロアガイド。

西友烏山店は元々「マイマート烏山店」として1967年4月に開店。「マイマート」は伊藤忠商事と西武百貨店が出資して1963年に設立した会社で、食品スーパーを13店舗展開していた。マイマートと同じく西武百貨店の子会社で西武線沿線を中心にスーパーを展開していた「西友ストアー」(現・西友)と地盤が被らぬよう、マイマートは中央線より南の地区を地盤としていた。
当初は地盤を住み分けていた両社であったが、西友ストアーが西武線沿線の出店を一段落すると本来マイマートの地盤であった京王線沿線にも出店するようになった。
1967年4月には今回建て替えとなる「マイマート烏山店」と「西友ストアー仙川店」(調布市)が同時に開店、1969年10月には「西友ストアー国領店」(調布市)が開店した。京王線での西友ストアーの知名度が高まったことで、「西友ストアー」と「マイマート」の2つの看板での店舗展開が見直されることになった。
マイマートは1969年に西友ストアーに経営権を譲り、事実上合併した。以後も店名を「マイマート」のまま西友ストアーが運営していたが、両者は1973年に正式に合併した。

解体後に新たな建物を建設、2023年秋に再開店めざす

以後、「西友ストアー」「西友」として運営されていた烏山店であったが、開店から約55年が経過し老朽化が進んでいた。
西友烏山店は2021年1月31日18時をもって閉店、現在の建物を解体する。その後、跡地に新たな建物が建設される予定で、2023年秋に再開店する。建て替え後もスーパーマーケットとして運営される。
なお、引継ぎ店舗は「西友調布店」(東京都調布市)となる。閉店のお知らせ。

関連記事:京王ストア、駅売店を「セブンイレブン」に転換へー2021年夏以降、2年間で約40店
関連記事:ディズニーフラッグシップ東京、2021年12月5日開店-日本最大のディズニーストア、新宿に
関連記事:小田急百貨店新宿本店本館、2022年9月末閉店-新宿駅西口再開発で「48階建て超高層ビル」に
関連記事:イケア新宿、2021年5月1日開店-「フォーエバー21」跡、IKEAに
関連記事:西友高田馬場店、2021年11月30日閉店-西友現存最古の店舗、59年の歴史に幕
関連記事:西友深沢店、2021年12月19日閉店ー西友最後の「ホームセンター」、2022年春食品スーパーとして再開店へ

東武百貨店船橋店、2021年12月11日リニューアル開業-生鮮・グロサリー売場「FUNABASHIいちばんち市場」開設

千葉県船橋市のJR・東武鉄道船橋駅に直結する百貨店「東武百貨店船橋店」で進められていた全館リニューアル工事が2021年12月11日に完了し、目玉の1つである地下1階の生鮮食品・グロサリー売場が「FUNABASHIいちばんち市場」として同日にリニューアルオープンした。

東武百貨店船橋店。

船橋市唯一の地域密着型百貨店

東武百貨店船橋店は1977年10月7 日に開業。東武野田線(アーバンパークライン)船橋駅ビルも兼ねる建物は地下2階、地上8階建てで、売場面積は35,876㎡。
地域・沿線のお客さまの『マイストア』になりたい」をコンセプトに、2018年2月の西武船橋店の閉店以降は、船橋市唯一の地域密着型百貨店として営業している。

18年ぶり改装、「いちばんち市場」の由来は魚市場

改装の目玉は地下1階食品売場に「FUNABASHIいちばんち市場」を開設したこと。2003年以来、18年ぶりの改装となった。
「FUNABASHIいちばんち市場」の由来は、かつて船橋駅前にあった民営魚市場と、市街地にあった11の民営青果市場が生鮮食品の流通の拠点となっていたことを踏まえ、現在船橋駅前に店舗を構える同店が、かつての市場のように地域・沿線に暮らす人々の毎日の食卓を豊かに彩る場であり続けたいという思いから名付けたもの。また、売場の位置である「1番地」から「いちば(市場)」や「ちば(千葉)」、「いちばん(ナンバーワン)」などの語呂あわせで「いちばんち」と平仮名で表記したという。

「いちばんち市場」のサイン。

「地域密着」「ワンストップ」「ストレスフリー」掲げる

FUNABASHIいちばんち市場は「地域密着」「ワンストップ」「ストレスフリー」という3つのキーワードを掲げており、コンセプトは「高品質な商品を楽しく買い物できる場所」。

フロア構成。

まず「地域密着」の面では、千葉県や船橋市にゆかりのある商品が強化された。例として、グロサリー専門店「北野エース」では、食品メーカー「セゾンファクトリー」の船橋にんじんドレッシングや、海苔専門店「森傳」の海苔、煎餅専門店「森山清次兵衛」の煎餅などを展開。他にも千葉県関連商品には「We  LOVE千葉」のポップを貼るなど、県産品アピールを前面に出している。

船橋にんじんドレッシング。

他にも、青果専門店「船橋丸あ商店」では、地元船橋産の小松菜やほうれん草、かぶを強化展開し、精肉専門店「スギモト」では、恋する豚研究所の豚肉を展開するなど、生鮮・グロサリー共に充実した品揃えになっている。

船橋産のほうれん草と小松菜。

また、店舗内装には船橋市在住のイラストレーター小倉正巳氏のグラフィックを採用。1階1番地側の階段には同氏のグラフィックによるフォトスポットも登場し、売場に温かい印象を与えていた。

階段に設置されたフォトスポット。

ワンストップ」の面では、今までの青果・精肉・鮮魚・グロサリーに加え、新たに惣菜専門店「いい菜&ゼストプラス」が出店。さらに「北野エース」による酒コーナーの新設、全国銘菓選の移設により、1ヶ所で食料品全般をまとめて購入できる非常に利便性の高い売場が誕生した。

北野エース。

さらに、鮮魚・精肉売場では店舗の入れ替えも実施。鮮度の高い魚介類を全国から取りそろえた鮮魚専門店「魚力」と、千葉県初出店の精肉専門店「スギモト」が12月9日に先行オープン。同店は同社の店舗では関東最大級のスケールで登場した。

お肉の専門店スギモト。

ストレスフリー」の面では、以前は6台だったレジを10台に増強。更に、メイン通路を2400mmから2700mmに拡張し、より多くの顧客が利用しやすい売場に生まれ変わった。
この他にも、スーパーメイトの抗菌・抗ウイルス加工のカートとカゴを百貨店で初導入し、耐久性・防汚性の高いセラミックタイルを採用することにより、より清潔で安心・安全に買い物できる売場にもなっている。

多くの買い物客でごった返した開業初日

グランドオープン初日となった12月11日は、休日ということもあり、10時の開店と同時に老若男女問わず幅広い客が訪れ、歩行が困難になるくらいの混雑ぶりとなった。
とくに鮮魚専門店「魚力」は開店2,3時間後も周辺がごった返した状態が続くほどの人気であった。更に惣菜・菓子などの売場も協賛セールを行っており、こちらも人気を博していた。

人でごった返す売場。

上層階も「地域密着型」へリニューアルが進む

東武百貨店船橋店では、地階以外においても2020年より全館でフロア刷新を進めており、新規オープンしたテナント、リニューアルしたテナントが多数存在している。
ここでは主な改装・リニューアル内容、新規出店店舗などを紹介する。

7階

全国の名店のラーメンが月替わりで食べられる飲食店「諸国ラーメン紀行」が2021年3月にオープン。

6階

書籍「旭屋書店」が5階から移設し、文具売場も新設し2020年11月20日にリニューアルオープン。
これに合わせ、紳士雑貨売場やイージーオーダースーツ売場、アウトドアウェア「エーグル」も2020年9月にリニューアルオープン。更に、旅行用品の「エース」も地階より移設した。

旭屋書店。


紳士雑貨売場。

5階

ファストファッションの「ユニクロ」が2021年3月12日、大型靴店「ABCマート」が2021年4月24日、子供写真館「スタジオマリオ」が2021年7月16日にそれぞれオープンした。
これに合わせ、子供服「メゾピアノ」「メゾピアノJr」「ポンポネットJr」「クレードスコープ」「センスオブワンダー」、茶道具売場、印章「平安堂」、和雑貨「鳩居堂」、メガネ「JINS」も2020年秋にリニューアルオープンした。

イトーヨーカドーより移転したユニクロ。

4階

婦人服・生活雑貨「ローラアシュレイ」が2021年2月13日にオープン。タオル・パジャマ「ファビュラスタイル」が2020年9月17日にオープン。
他にも、地下1階から介護用品の「カインドウェア」、パジャマの「荒川」「ワコールらくらくパートナー」、婦人服の「生き活き倶楽部」が2021年7月に移設。
また、婦人服の「クレッシェント」「詩仙堂」「デシグアル」「銀座花菱」「KBファー」や、ゴルフウェアの「アダバッド」「ピッコーネ」もリニューアルオープンしている。

ローラアシュレイ。

1階

化粧品「アヴェダ」が2021年2月26日にオープン。
他にも、2021年6月24日に化粧品「ファンケル」、ハンドバッグ「マザーハウス」が2021年7月29日に、婦人靴売場や「銀座ヨシノヤ」が2021年春にリニューアルオープン。
また、免税カウンターお買い上げ品一時預かり所遺失物拾得承り所が2021年春に地下1階から移設されている。

売場が2倍になったマザーハウス。

地下1階

ドラッグストア「マツモトキヨシ」が2021年5月30日に、洋菓子の「ベルプラージュ」が2020年9月にそれぞれオープンした。
この他にも、海苔・茶・佃煮売場やカタログギフト売場も2021年春にリニューアルオープンしている。

マツモトキヨシ。

全館の「地域密着」強化で生き残りを図る

東武百貨店船橋店では、今回のリニューアルに先駆けて2017年のビックカメラを導入。それ以来、生活に必要なものがワンストップで購入できる場所をコンセプトにフロア刷新を続けてきた。
今回の改装では、同店の強みの一つである食品部門がさらに強化され、日常的な利便性が大いに向上した。
新型コロナの影響や競合店との競争の中で、今後どれだけ地域・沿線住民の支持を得られる店舗を作ることができるかが同店の生き残るキーワードになるであろう。

「FUNABASHIいちばんち市場」テナント概要
  • 木更津 厚生水産(塩干・魚惣菜)
  • 魚力(鮮魚)
  • 船橋 丸あ商店(青果)
  • 九州屋(青果)
  • 北野エース(グロサリー)
  • 人形町今半(精肉)
  • お肉の専門店スギモト(精肉)
  • いい菜&ゼストプラス(惣菜)
  • 全国銘菓選
東武百貨店船橋店 FUNABASHIいちばんち市場

住所:千葉県船橋市本町7-1-1 地下1階
営業時間:10時~20時(FUNABASHIいちばんち市場)
※営業時間は各階・売場で異なる。

関連記事:ビックカメラ船橋東武店、2017年11月17日開店-ビックカメラ2館体制に

ジョイフル赤坂南部坂店、2021年12月10日開店-東京都心唯一の店舗、宅配専門店として再出店

東京都千代田区赤坂に、ジョイフルの東京都心再出店となる宅配専門店「ジョイフル赤坂南部坂店」が、2021年12月10日に開店した。

ジョイフル都心唯一の赤坂店、コロナで閉店していた

ジョイフル赤坂南部坂店の前身となるジョイフル赤坂店は、ジョイフルの東京都心初の店舗として2015年4月に開店。

ジョイフル赤坂店。

多くの九州中国地方出身芸能人などからも注目を集める店舗となっていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により2020年12月に閉店していた。
これにより、ジョイフルは東京23区から全面撤退となっていた。

ジョイフル、宅配専門店として赤坂再出店

ジョイフル赤坂南部坂店はジョイフル初の宅配専門店で、事実上の赤坂店移転再出店となる。営業時間は11時~21時で年中無休。取り扱い商品は「ヒカル考案 冗談抜きで旨いハンバーグ」など14品となる。

ジョイフル「ヒカル考案 冗談抜きで旨いハンバーグ弁当」。
(配達エリア外では楽天市場などでも冷凍品を購入可能)

取り扱いするデリバリー業者は、Uber Eats・出前館・foodpanda・menu・Woltの5社。

配達範囲目安は、デリバリー業者や道路状況等によって異なるが、最も範囲の広いfoodpanda(約4.4km)であれば神田・御茶ノ水・新宿・中目黒・目黒あたりまでが配達エリアとなる。

ジョイフル赤坂南部坂店の配達エリア。

関連記事:ジョイフル、新型コロナで閉店すすむ-赤坂店も2020年12月閉店、東京23区から撤退
関連記事:ジョイフル、フレンドリーを2018年中に子会社化-経営難のフレンドリー、ジョイフルが創業時の「恩」返す
関連記事:ジョイフル、2016年10月に台湾初出店-5年間で100店舗目指す

全国パン共通券、2021年12月9日開始-ベーカリーの共通ギフト券、3年後に3000店の加盟めざす

全国のベーカリー共通商品ギフト券「全国パン共通券」の発売・利用が、2021年12月9日に開始された。

企業を跨いだ「ベーカリーの商品券」

全国パン共通券を主催するのはパン配達事業「パンフォーユー」(群馬県桐生市)。
この共通券はスマホなどで購入、電子ギフトのURLを発行する形式で、メールやLINEなどでプレゼントすることもできる。ラインナップは200円、500円、1000円の3種類。

「全国パン共通券」は3種類。

12月時点ではヴィドフランスなどの山崎製パングループ神戸屋アンデルセンなどの大手企業(一部店除く)を中心に、約300店舗が加盟している。
パンフォーユーは、今後個人店舗を含めて3年以内に3,000店の加盟を目指すとしている。

関連記事:ミツウロコグローサリー(MG)、2021年春よりYショップと提携-旧ココストア・エブリワン、ベーカリー・弁当などは変わらず
関連記事:ウィリーウィンキー、2020年9月中旬までに全店閉店-JR四国のベーカリー、一部店舗はリトルマーメイドに

DON DON DONKI MBK Center、2021年12月21日開店ー東急百貨店跡、「百貨店跡にドンキ」タイでも

タイ王国の首都・バンコクの商業施設「MBK  Center」内に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「DON DON DONKI MBK Center」が2021年12月21日午前11時(タイ時間)に開店する。

DON DON DONKI MBK Center

バンコクの老舗商業施設にドンキ出店

MBKセンター(MBK Center)は1985年8月に開業、開業当時はアジア最大のショッピングセンターで、ドゥシュタニ・グループ(Dusit Thani Group)が管理・運営を担う。
バンコクの人気商業施設として知られており、地上7階建ての建物にタイのスーパー「Tops market」、ドゥシュタニ・グループが運営するホテルなど約2500の店舗が出店、そのほとんどが小規模な店となっている。

MBKセンター/東急百貨店(提供:東急グループ)。

このほか、バンコク東急百貨店がタイ1号店としてMBK Center開業時より営業していたが、競争の激化と新型コロナウイルスの流行により2021年1月31日に閉店しており、これにより東急百貨店は海外から完全撤退となった。

「即食」と「ギフト」で「日本感」強い売り場づくり

「DON DON DONKI MBK Center」はバンコク東急百貨店が営業していた一部の地上2階部分に出店。売場面積は2,146㎡。
24時間営業で、買ってすぐ食べられる肉惣菜、スイーツなどを中心に取り扱う。

店内のようす。

このうち、肉惣菜では日本産の和牛を使ったメンチカツや佐賀県産A5和牛の肉寿司を販売、スイーツではDON DON DONKI他店でも人気が高い苺大福のほか北海道産生クリームを使用したエクレアやシュークリームを販売、そのほかには海鮮釜めしや屋台コーナーとしてソフトクリームやリンゴあめを販売することで気軽に食べれる「即食」で日本文化を味で体験できる環境を整えるとしている。
また、タイに進出しているドンキ系店舗としては初のギフトコーナーを設置、贈り物が盛んなタイ文化に合わせて、日本産フルーツの詰め合わせやおせち風食材など日本らしいギフトセットを揃える。
さらに「Cosmetic DONKI」コーナーも展開、試供ブースを設けるとともにプロモーターによる接客で日本のスキンケア商品の魅力を伝えるとしている。

百貨店とディスカウントストアの明暗、海外でも

タイにはかつて大丸、そごう、伊勢丹など多くの日系百貨店が出店していたが、バブル崩壊やアジア通貨危機などによる需要の変化、他資本の百貨店やモールとの競合によりほとんどが撤退。現在では「サイアム高島屋」のみが営業している。それとは対照的に、イオングループは店舗数を増やしているほか、一昨年タイ初進出を果たしたドンキは独自の品揃えと売り場構成を武器に、大きな人気と話題を集めている。
日本国内でも百貨店売り上げが振るわないなか、ディスカウントストアの攻勢が続いており、百貨店跡にドンキが出店する例もみられる。今回の「日系百貨店跡へのドンキ出店」は、海外でも百貨店とディスカウントストアの明暗が分かれた象徴的存在となった。

DON DON DONKI MBK Center

営業時間:24時間(予定)
所在地:444 MBK Center, 2nd Floor, Unit No. PLA. F02. K001000, Phaya Thai Rd., Wang Mai, Pathum Wan, Bangkok



関連記事:DON DON DONKI HARBOURFRONT店、2020年10月30日開店-ドンキ、セントーサ島玄関口の「ハーバーフロントセンター」に出店
関連記事:パークソンTDプラザ店、2020年7月27日売却・近く閉店へ-百盛、北ベトナム撤退・南部に経営資源集中へ
関連記事:ドンキモールトンロー、2019年2月22日開業-ドンキ、タイ初出店は日系店舗中心の商業施設に
関連記事:JONETZ BY DON DON DONKI LOT10ストア、2021年3月19日開店-ドンキのマレーシア1号店、新業態「情熱」に

JR九州×呪術廻戦、2022年2月下旬まで開催-ラッピング列車や目玉企画の特急も

JR九州(本社:福岡市博多区)は、アニメ「呪術廻戦」とのコラボキャンペーンを2021年12月1日から開始。コラボの“目玉企画”として、1日限りの特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」を12月4日に運行した。

特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」。
883系はアニメ、885系は劇場版ビジュアルが採用されたという。

1日限りの特急と同じラッピングを施した車両は2022年2月下旬まで運行、コラボは同年2月28日まで開催される予定。

呪術テーマの注目作品

呪術廻戦は2018年に週刊少年ジャンプで連載開始。呪術高等専門学校(呪術高専)を舞台に呪術師が呪霊を祓うストーリーが話題を集め、2020年10月にはTBS(MBS)系全国ネットでアニメ化。同時期のジャンプ連載作品「鬼滅の刃」に匹敵する注目作品として一大ムーブメントを引き起こしている。

映画化にあわせ九州全域でコラボ展開

コラボキャンペーンは呪術廻戦の前日譚を映画化した「劇場版 呪術廻戦 0」(12月24日公開予定)に合わせたもの。コラボの一環として、11月24日からは「885系かもめ・ソニック」、12月1日からは「883系ソニック」を活かしたラッピングトレインの運行を開始。(博多~長崎/博多~大分・佐伯間)
加えて、GPSチェックインによるデジタルスタンプラリーやARアプリ(COCOAR)によるAR記念撮影、D&S列車(デザイン&ストーリー列車)へのリアルスタンプ設置といった企画を実施している。

4日には特急「呪術廻戦」運行、記念式典も

今回のコラボキャンペーンを記念して、12月4日には1日限りの特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」(博多~長崎/1往復)を運行。運行に先駆け、午前10時から博多駅ではJR九州上符友則営業部長、鐘ヶ江理恵博多駅長らが参加する「特急「呪術廻戦」出発式」が行われた。

特急「呪術廻戦」出発式。

式典では1日限りの特急を“目玉企画”としてアピール。JR九州担当者は「(東宝との調整を経て)イメージ以上のものが仕上がって本当によかった。」「このプロジェクトを通して、列車や駅を色々な方にご利用いただきまして、九州のいろいろな所にお出かけいただいて、地域を元気にできれば。」、東宝映像事業部担当者は「集英社やmappa、委員会各社と大きなプロジェクトにしたいと考えていたが想像を超える勢いで感慨深い。」「呪術廻戦号のようにいいスタートをきりたい。」と期待を寄せた。

いいスタートをきった特急「呪術廻戦」。

関連記事:ららぽーと沼津、2019年10月4日開業-「ライブモール」コンセプトに「ラブライブ!」コラボも
関連記事:京急、北斗の拳とコラボ企画を2018年9月まで実施-京急線3駅の駅名看板が“あべし!!”
関連記事:玉川上水駅、2018年3月30日から「ぐで玉川上水駅」に-サンリオ「ぐでたま」コラボ、所沢駅などでも実施
関連記事:京急グループ、「リラックマ」と再コラボー創業120周年で、2018年5月13日まで
関連記事:三崎口駅、2017年10月5日から「三崎マグロ駅」に改称-「みさきまぐろきっぷ」リニューアルで